木と土の建築を作ってみようと思う。
写真は三内丸山遺跡の人が集まる建築として利用されていた縄文建築である。こんなダイナミックな建築は現代ではなかなか建たないけれど、普通のログハウスのように丸太を組んだり、こだわり大工さんの太鼓ばりを手刻みしたりの事例だってだいぶ減っている。人の手が入ることがそのまま価格に直結する時代においては、なかなか採用しにくいのである。
土だって同じである。割れる、剥がれる、流れる、自然のものだからこそカチカチには固まらない。だからあまり使われることもない。現代人はカチカチ、ツルピカでなければなかなか採用しないのである。なかなか作れないからだろうか、こういう建築に対する憧れはどうにも留まらない感情としていつも胸の中にある。
土をセメントのように使うと、コンクリートにはない温かさがある。三和土などはその良い例であろう。ニガリを用いる本格的なものから、セメントと混ぜて作る簡易的なものまである。縄文ではないけれど、昔の木組みは古材を購入することで再現できる。
今、本社の隣に小さな倉庫・多目的室を計画している。木と土の建築を作ってみようと思う。