坂戸の家の取材立ち合いを行った。
2021/01/30
今日は埼玉県坂戸市にて建てた坂戸の家の取材立ち合いを行った。この住宅は埼玉県の坂戸市に土地を買いたいというお話を相談されて実際に土地を見に行くところから家づくりが始まった。確かこの土地の前にもう一つほかの土地の下見にも行ったのだけれど、その土地はとても高い崖の上の土地だったのであきらめたことを覚えている。それに比べて計画地は、周りを家に囲まれてはいるけれど視界が開けていて、とても気持ちの良い庭を造ることができそうな土地であった。土地との出会いは結婚みたいなものだと思う。なんとなく直感的に良いなあと思う土地、そんな土地と出会うことができることはとても幸せなことだ。
しばらく奥様とお話をした後に敷地の中央に立ち周りを見渡しながら、こんな家があればいいなあの思いをスケッチにしてみた。ここにはL字型の平屋の様なのびやかない住宅を造りたい。庭と自然につながっていて、京都のベニシアさんのような自然を大切にした暮らしを造ってあげようと思いペンを走らせた。ベニシアさんの暮らしぶりがNHKで放映されてた時期に、どうして日本人よりも日本人らしい暮らしぶりをしているイギリス人がいるのだろうかと思いながら見ていたことを思い出す。国籍など関係ない、つまりは自然のものや植物を大切にしたいと思う思想、そういうものがあふれている人に特有の何かが魅力となっていたのであろう。
リビングの中央には薪ストーブを設置している。家の中央にはやっぱり火があると良い。本当の炎を眺めながら過ごしているとあっという間に時間が経つ。こういうことこそ、豊かな暮らしを造るために欠かせない大切なものだ。ストーブの上には吹き抜けがあり、2階の子供室と緩やかにつながる。家のどこにいても重心である庭に意識が向けられる配置計画とすることで、家族の一体感が育まれる住宅を造ることができた。
モルタルの内装はセルフビルドによるものである。漆喰と同じような要領で仕上げるのだけれど、ランダムな風合いがとても良く仕上がった。
ダイニングテーブルも大工さんの造作によるものだ。材質は栗、もちろん僕が昨年丸太で仕入れたものである。下の写真は大工さんの加工の様子。まるで家具屋さんの加工技術に感服である。
屋根の上にはウッドデッキを敷設した。天気の良い日にはここで寝転がりながら日向ぼっこができる。
とても良い家ができたので雑誌の発売の前に皆様にご紹介する。初めて出会った頃は赤ちゃんだったお子様が今では立派なお姉さんになっている。次に会う頃はたぶん4歳かなあ、この家とともに健やかに育ってくれればいいなあと思う。
夕方、千葉県鎌ケ谷市にて住宅を検討中のMさんご家族打ち合わせ。前回の打ち合わせで庭に置いてあった薪ストーブを見て、薪ストーブを設置したいとの申し入れがあった。なんでも小学生のお子様がとても気に入ってくれたようなのだ。やっぱりストーブは大人から子供まで誰にとってもいいんだなあと改めて感じた。