増井真也 日記 blog

今日は我孫子市の現場でリフォームの打ち合わせを行ってから、匝瑳市の書道茶道教室兼住宅の土地の調査に出かけた。

2025/02/15

今日は我孫子市の現場でリフォームの打ち合わせを行ってから、匝瑳市の書道茶道教室兼住宅の土地の調査に出かけた。どちらも千葉県、埼玉県のお隣である。我孫子市というところはなんとなく昔からご縁があって、何度もお邪魔したことがあるので、とても近く感じるのだけれど、匝瑳市までいくとこれはなかなかのロングドライブ、この現場は設計だけのお仕事なので可能であるが、建築までの請負となると少々厳しい距離である。匝瑳市の書道茶道教室兼住宅の現場は、施主のFさんの知人の地元の先輩大工さんが請負をしてくれるとのことである。今日はその大工さんお二人にお会いすることができた。僕よりもひとまわり以上お若いお二人と話をしていると、自分の若い頃を思い出したりするので面白い。ますいいのモデルハウスまできて、収まりやデザインを学びながら作ってくれるというから楽しみである。せっかくある実物のモデルを参考に、ますいいの大工さんのように良い家を作れるようになってくれれば良いと思う。

千利休が作ったとされる現存する茶室、待庵の壁はなげすさ仕上げという稲藁の袴の部位を押さえ込んだ意匠となっている

2025/02/14

千利休が作ったとされる現存する茶室、待庵の壁はなげすさ仕上げという稲藁の袴の部位を押さえ込んだ意匠となっている。すさを投げつけて散らした意匠と聞こえるが、ほんとに投げるわけもなく一つ一つ丁寧に鏝で埋め込んでいったのだろうが知る由もない。この技法を左官の小沼さんに、我が家で試してもらった。もちろん小沼さんも初めての仕事、どうやって良いのやら、と考え込みながらの仕事であるが、なんとも楽しそうだ。下の写真は作業途中のもの。完了時にはほぼ見えなくなった藁が、時間と共に浮かび上がることを期待して伏せ込んでいく。「わらは円相に配置すると榎本さんが言っていたなあ・・・」と呟きながら作業する小沼さんの様子である。

この場所になった理由は、早稲田大学の渡邊先生、滋賀県立大学の芦澤先生と川井先生、明治大学の門脇先生、九州の高木さん、そして僕が集まるにあたりちょうど中心地点だからということだったが、まあ、明日滋賀県立大学で石山先生が講評をするというから都合が良かったのであろう。

2025/02/13

今日は石山修武先生率いる窓計画展の打ち合わせのために急遽日帰りで米原に行くことになった。滋賀県というと妻の実家なので年に数回は足を運ぶが、さすがに日帰りで会議に行くのは初めてである。この場所になった理由は、早稲田大学の渡邊先生、滋賀県立大学の芦澤先生と川井先生、明治大学の門脇先生、九州の高木さん、そして僕が集まるにあたりちょうど中心地点だからということだったが、まあ、明日滋賀県立大学で石山先生が講評をするというから都合が良かったのであろう。この会は石山先生を中心に動いているから、鶴の一声、皆なんとかして集合するのだ。こんなふうに第一線で活躍するメンバーが一堂に集うのも良いものである。なんとなく楽しくもあり、緊張感もありのひとときであった。

今日は、YouTubeの撮影のために埼玉県川島町に作ったアスタリスクさんを久しぶりに訪問した

2025/02/10

今日は、YouTubeの撮影のために埼玉県川島町に作ったアスタリスクさんを久しぶりに訪問した。ここは、15年ほど前に作ったカフェ兼住宅である。施主のHさんが初めてますいいにいらした時には、1000万円くらいの予算で住宅とカフェを作って欲しいというようなことを言われたのだが、その詳細は僕よりもHさんご夫妻の方がよく覚えていてくれたようだ。お話を聞いていた僕は、ご主人が書いた絵を見て急にやる気になったそうだ。絵というのは、土地全体を俯瞰的に描いたもので、そこにはとても素敵な小屋の絵が描かれていた。庭には星のマーク、まさにアスタリスクだ。僕のところにはいろいろなローコスト住宅を目指す人が来るのだけれど、僕が仕事を引き受けさせていただくのは、その人が目指すものを作ることに僕たちが本当にお役に立てると確信した時である。そしてこの絵を見た時に、僕はそんなふうに思ったのだと思う。その後、すぐに基礎工事から仕上げ工事までの予算組みを始めたという。これは今でも同じ、15年前もおんなじように仕事をしていたのだ。工事にはたくさんのセルフビルドを取り入れた。自分の家は自分で作る、それをできるところまで実践した。華奢な奥様の姿からは想像できない前向きさ、そしてご主人も本当にいろいろなことを着々と作り上げるものつくり人だ。

ますいいに来る前に、いろいろなところにって断られ続けたというHさんご夫妻、15年も経ったのにその当時と同じようにますいいを好きでいてくれることに感謝である。お店ではアアルトコーヒーという徳島県で作っているとても美味しいコーヒーを淹れていただいた。これからも末長く続いてほしいとても良いカフェである。皆様もぜひ足を運んで欲しい。

こういう思いを実現させてあげられる会社を作っていきたいと思う。

2025/02/07

今日は4月から入る新入社員の説明会を行なった。今年度は3名の新人が入社してくれる。皆、大学や大学院を卒業したての新社会人たちだ。僕はこの仕事を始めて24年が経ったのだけれど、今はますいいで働く社員が幸せになれる会社を経営しようということを一番大切にしている。もちろんお客様も大切だけれど、自分自身が満たされている状況でなければ、本当に心の底からお客様のために家づくりを行うことなどできるはずがないと思っているからである。人が幸せだと思うには、どんな条件があるのだろうか。

いつも成長したいと思っている
他人に褒められたいと思っている
良い仲間にめぐり会いたいと思っている
自分の仕事、職場に誇りを持って生きたいと思っている
程度の差こそあれ、社会に参加したいと思っている
重要事項の決定に参加したいと思っている
快適な職場で働きたいと思っている
自分らしい生き方をしたいと思っている
楽しい人生を送りたいと思っている
豊かで安定した生活を送りたいと思っている

こういう思いを実現させてあげられる会社を作っていきたいと思う。

久しぶりにこの家に来て、きちんとご両親のお仏壇が家の真ん中にあって、そしてきちんとお線香をあげさせていただけて本当に良かったと思った

2025/02/01

今日は15年ほど前に作った茨城県古河市の住宅のメンテナンスに訪問した。施主はご両親の住宅を建て替えてくれた若い女性で、今はその妹さんがお嬢さんと暮らしている。家に入ると、ご両親の遺影。僕が当時、実際に家づくりの打ち合わせをしたご両親はお亡くなりになっていた。打ち合わせや施工途中、細部まで家づくりにこだわるお父様との会話を思い出しながら、御線香をあげさせていただく。スタートして24年、長くやっているとこういうこともあるのである。

高齢の二人にとってこの家での暮らしは快適だっただろうか。ペレットストーブが置かれているが、楽しんでくれていたのだろうか。真壁の和風住宅にしたデザインは気に入ってくれただろうか。お二人の遺影を見ながら、答えのない問いかけをした。家づくりというのは、その人たちが最後まで暮らす場を作るわけで、とても大切で意味のある仕事だと思う。こういうふうに亡くなった後もご家族が暮らしていて、お仏壇があって、手を合わせて故人への想いを語るという行為も、家がもしマンションで、人とのつながりを強く感じるようなものでなければ、行われなくなりがちだ。久しぶりにこの家に来て、きちんとご両親のお仏壇が家の真ん中にあって、そしてきちんとお線香をあげさせていただけて本当に良かったと思った。作業は壁のひび割れなどのちょっとした点検と手直しをして帰宅。ちょっとセンチメンタルな1日であった。

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