今日は東京大学権藤研究室にて開催されたHEAD研究会に参加した
2025/05/14
今日は東京大学権藤研究室にて開催されたHEAD研究会に参加した。初めて参加させていただいたが、この会は工務店や設計事務所や不動産屋さんなどが権藤先生の元に集い、様々な情報交換をしたり、今後の建築について考えることを目的としている会のようだ。今日の講師は中田さんという建築のコンサルティングをされている方で、元々は神戸で工務店経営をされていたそうだ。講師といっても堅苦しい講義形式ではなく、ざっくばらんな日常会話の先にある何かを探そうというものであった。
現代の社会では、若者が建設技能者、つまり職人になるケースは減少している。2020年に実施された国勢調査によると左官技能者の総数は58,610人、そのうち65歳以上は24,930人で41.6%を占める。75歳以上でその人数が急激に減少すること、また20歳から24歳の技能者数が1920人、25歳から29歳の技能者数が2090人であることから、新たな入職者が減少する人数を補填することは困難である。左官だけではなく、すべての分野でこんな感じだから、今後の建設業界を支える若者はとても貴重だ。もちろん住宅の着工数は減少していて、これからもどんどん減っていくわけだから膨大な人数は必要ないけれど、ある程度の人がいないと何もできなくなってしまうということである。
今日の会合でなんとなく見えたこと、それは今後の建設の仕事では、施主による職人さんへの直接発注を増やした方が良いのではないかということ、それを行うためには、アレグサンダーのいうビルダーズヤードの如きもの、つまり設計を手伝ってくれる設計者がいて、職人と出会うこともできて、その設計者は工事管理もしてくれて、施主が参加したいときには工事にも参加できる様になっているというようなヤードという仕組みが理想的ではないかという予感であった。こういう未来予想に基づいて仕組みを考えるのはとても良い。来年計画されているますいいの30周年記念行事に向けて形にしていきたいと思う。