増井真也 日記 blog

川口荒川ふれあい祭りにて、茶道で集う仲間達と一緒に茶席の設営をさせていただいた

2022/10/30

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
日曜日。今日は数年ぶりに開催された川口荒川ふれあい祭りにて、茶道で集う仲間達と一緒に茶席の設営をさせていただいた。3年前は台風、それ以降はコロナで開催することができなかったが、その前までは毎年開催していたお祭りである。ゴルフ場を開放してのお祭りはなんとののどかで良い雰囲気だ。

ゴルフ場で抹茶?の疑問はあったものの、緑の中でお茶をいただくという嗜好は案外喜んでいただける方が多かったようだ。かつて秀吉が北の大茶会を開催したのも屋外だったが、こんなに自由にお茶を楽しむことができるならば来年以降も参加しても良いかもしれないなと思ったところである。お茶会というと豪華絢爛な道具を取りならべ、特別に許された人だけが参加するというイメージがある。なんとなく敷居が高いような、近づきにくいようなそんな世界だと思っている人はとても多いし、現にそんな階級意識の如きものが蔓延っている世界であることも事実だ。今回僕たちが行なったのは、お祭りでお菓子と合わせて三百円、敷居も何もないとても親しみやすいものである。好きな人が誰でも寄れる、現に小学生の子供たちが百円玉を握りしめて来てくれたりもしたくらいに身近な茶道を振る舞っていると、なんとなく川口市らしい文化のあり方だなあと感じた。

とても良い家ができたのでご紹介しよう。

2022/10/29

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
先日引き渡し式にて訪問した高崎市のHさんの家である。玄関のような門を入るとそこは中庭だ。この中庭は道路の喧騒から扉一枚で切り離されており、ヨーロッパの住宅を思い出させるとても雰囲気の良い場となっている。中庭を通り抜けるとリビングへの入り口となる木製建具があって、そこを開けるといわゆる玄関のような場所がなく直接リビングに入ることができる。1階には水回りとリビングが配置されているが、水回りの床はセルフビルドによるタイルばりとなっている。
2階も同じように中庭に対して開かれたデザインで、廊下には長い机のような設があり、ワークスペースのような使い方ができる。切妻の屋根は半割りの梁で支えられており、長手方向に続くリズミカルな表現となっている。とても良い家ができたのでご紹介しよう。

転勤が多い暮らしの中で本当に帰る家ができたような気がします

2022/10/25

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は高崎分室での引き渡し式に参加した。ますいいでは建物の引き渡し式というものを行なっている。お客様から感謝状をいただき、引き渡しの書類をお渡しするという簡単なものだが、この感謝状をいただく瞬間は何よりも嬉しい瞬間だ。現場は高崎駅から近い住宅地の一角である。「もともと実家のあるこの地についの住処としての住宅を作ったことで、転勤が多い暮らしの中で本当に帰る家ができたような気がします」というクライアントの言葉になんとなく目頭が熱くなってしまった。家を建てる意義ってそういうものなんだなあの感である。

躙口から4畳半に入るとそこには土壁に囲まれた小宇宙が広がる

2022/10/24

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
僕が茶道と出会ったのは今から10年以上前の2010年の秋、36歳の時である。これまでも日本建築は好きだったので京都の街を歩いたり、桂離宮や曼殊院、詩仙堂や南禅寺などお気に入りの古建築の見学をしたりの機会はあった。でも自分自身で和風建築の設計をすることをイメージするようになったのは茶道を始めてからのことである。日本の大学では日本建築の設計に関する教育は限定的である。一般的な研究室ではあまり取り組まず、日本建築史という歴史分野の教育に含まれてしまうことが多い。だから個人的な興味以上には関わる機会もなかったというのが正直なところだ。

今回の計画では、ご実家だった土地に姉妹で使う茶室建築を設計した。住まいではなく茶道を楽しむための建築である。

茶室建築にはその使われ方と連動した決まり事がある。寸法体系も独特で、基本的には京間の畳の大きさが基準となり多くのことが定められている。畳の枚数で広さが表現されることも独特だ。4畳半以下の部屋は「小間」と呼び、それより広い部屋は「広間」と呼ぶ。客三人くらいまでは小間を使い、それ以上なら広間を使う。茶事は小間、お稽古は広間と使い分けることもあるだろう。この計画では8畳と4畳半の二つの部屋を作ることにした。

懐石料理・菓子・濃茶・薄茶を振る舞う茶事が茶道の醍醐味であるが、それらの全てをスムーズに準備することはなかなか大変なことだ。客三人をもてなす料理を作り、盛り付け、運びながら片付けもする。菓子を盛り付け運び出し、同時に濃茶や薄茶の準備もできる。亭主側の動線を考え、客の動線も考え、限られた敷地面積の中でコストを抑えながら両者を成立させることが今回の設計の醍醐味であった。

客はまず8畳の待合に入る。見立ての路地を通り、腰掛け待合に待つと、迎え付けとなる。蹲で清め、見立ての路地を通り躙口から4畳半に入るとそこには土壁に囲まれた小宇宙が広がる。いよいよ茶事の始まりである。

能の特徴は、シンプルさ

2022/10/22

今日は埼玉県さいたま市にある二木屋さんにて、知人が出演している薪能を拝見した。出演しているシテ方は金春流という流派の方々である。以前からご縁があって何度か拝見させていただいてきたが、今日はお天気にも恵まれとても良い雰囲気の中鑑賞をすることができた。能について語るほどの知識はないが、出演されている方々に聞くと深い意味を考えるよりまずはこの空気感を味わってほしいという。この世とあの世をつなぐ世界観、正直言ってほとんど意味がわからないけれどそこで交わされる会話、怨念、・・・そういうものを感じることが初心者の鑑賞方なのだと思う。

能の特徴は、シンプルさで、歌舞伎や現代の演劇などとは異なり、大がかりな舞台セットや小道具などはなく、幕で舞台と客席とが遮断されず、開かれた空間だということ。そこで必要となるのはまさに想像力で、鎌倉時代に始まったとされる能が放つこの国の空気感をどこまで受け入れることができるかなのだと思う。次は能楽堂に行ってみよう。

身の回りの様々なものを自分で造ろうという事は、知覚できるテリトリーを出来るだけ拡張していこうとすること

2022/10/21

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
ますいいではセルフビルドを家づくりに多く取り入れている。身の回りの様々なものを自分で造ろうという事は、知覚できるテリトリーを出来るだけ拡張していこうとすることだと思う。ハイテク社会において便利なものを受け入れれば受け入れるほどに、なんだかよくわからない物や事に支配される割合が少しずつ増えていくような気がする。意識するとしないとにかかわらず、何者かに自分自身の行動や嗜好を監視され分析され・・・、社会全体が表面からは理解できないほどに迷宮化している。でも、人が暮らすってそんなに複雑な事なのだろうか。住宅は僕たちの理解できる空間へと創り直すことが出来る唯一の居場所である。だからこそ出来ることは自分でやる、セルフビルドが価値があるのだと思うのである。下の写真は薪ストーブの周りのタイルを貼っている場面だ。セルフビルドをたくさん取り入れ、家づくりを本気で楽しんでほしいと思う。

やっぱり家づくりは20年先を見据えてやらないといけない

2022/10/19

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は埼玉県越谷市にてリフォームを検討中のSさんと打ち合わせを行った。今回の計画は1階にある3部屋の個室のうち、一つを息子さんの部屋、残りの二つをつなぎ合わせて将来1階だけで生活が完結するようなリビング空間へとリフォームするというものである。段々と歳をとってきて2階に上がるのが大変になってきた、というお話はよく耳にする話だ。今すぐにというわけではなけれど将来に備えて1階だけで暮らすことができるようにする工事をしていると、やっぱり家づくりは20年先を見据えてやらないといけないなあと感じるものである。

数年前に埼玉県の川口市で建てたIさんの家は3階にリビングがある。周りを高層のビルに囲まれている土地なので、トップライトからの採光がとても効果的に機能している。3階へはエレベーターで上がることができるようになっているので、将来的にも安心だ。光と風を取り入れながら暮らしたいという思いは大切である。様々な条件をクリアするためには、ときにエレベーターの如き機械を採用することも必要なのである。

家族の団欒を生み出すストーブを家の重心に置く

2022/10/18

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
住宅の設計をするときにはいつもその家の重心をどこに置くかを考えるようにしている。若い頃にはマンション暮らしをしていたこともあるのだけれど、マンションと一戸建ての大きな違いはこの重心と呼ばれるような場所があるかどうかのような気がするからである。重心とは何かというと、家族が集待ったときにそこに向かって座る場所だったり、いつもどこかで意識をする方向だったり、みんなが気にかけているところだったりする。この写真の家では庭いじりが大好きなお二人の暮らしの全てを庭に対して開くとともに、家の中でも庭の方向に薪ストーブを配置することで意識の方向性を整えている。ストーブの横には開口を配し、窓の向こうに庭が見えるようにした。家の重心にテレビが来てしまうことが多いけれど、ここにストーブの火があると心にとても良いと思う。火というのは見ているととても癒される。ワインなんかがあったら本当に最高のひとときを作り出してくれるし、子供たちもとても喜んでくれる。家族の団欒を生み出すストーブを家の重心に置く設計をこれからも続けていきたいと思う。

そういうものが一つ一つ抜け落ちていってしまえば一体何が残るのだろうか?

2022/10/15

今日は裏千家の埼玉県支部の60周年事業に参加させていただいた。なんだかとても華やかな会である。僕はあんまりこういう豪勢な会合は好きではないのだけれど、一つの団体が60年も続いているということには敬意を表する次第である。

僕は35歳の時、今から13年ほど前に茶道を習い始めた。元々こういう文化活動をしていたのかというと決してそうではなく、茶道に出会い入門するまでは観光地で抹茶をいただく程度の人間だった。とある講演会で千玄室さんのお話を聞き、おばさま達の交流や見えの張り合いとしての茶道というよりは、人としての生き方としての茶道に出会うことができた。先生を探し、定期的にお茶をいただくようになり、いつの間にかいくつかの点前も覚えた。教えるほどの知識も経験もないけれど、いくつかの茶会もやった。コロナで先生が教室を閉めてしまったので今は誰にも習うことができないけれど、でもこれまでの継続で活動は続けている。

裏千家の構成員が5000名も減少したという。コロナ、高齢化、さまざまな要因がある。結果95000人になったというが、5%の減少は大きいだろう。これは等しく文化の喪失ということなのだろうか、それとも一時的な人数の減少でしかないのだろうかそれはわからない。茶道にしても、華道にしても、能にしても、流派があり、家元制度があり、会員からの会費によって文化の担い手が活動するという構図と採用している。この構図自体が一体どこまで継続することができるのかも少々心配なところである。でもそうでもしない限り、ある文化的活動の担い手が専業としてそれに従事し続けることなど不可能だ。あとは国費にでも頼るしかないがそれもきっと簡単ではないだろう。バレエやクラシックの楽団などは世界的文化となったが、茶道はそれほどでもない。本質的にはお茶を服む、ただそれだけのこと。でも茶道がただお茶を服むのとはちょっと違うのは、やはり禅と深くつながることだと思う。日本人は宗教観がないと言われる。この点もそれで良いのかの疑問を感じる。神道に仏教が混じり、儒教などが合わさって現代日本人が出来上がっているのに、そういうものが一つ一つ抜け落ちていってしまえば一体何が残るのだろうか?別に裏千家にその答えがあるとは思わないが、でも答えの一部とは出会うことがあるような気がするのである。

雑誌「ちるちんびと」の撮影に立ち会った

2022/10/14

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は、雑誌ちるちんとの撮影で埼玉県さいたま市の茶室の現場にて雑誌「ちるちんびと」の撮影に立ち会った。これまでも何度か日記で紹介させていただいてきたのでご存知の方も多いと思うがようやく完成することができた。この建物は8畳の広間と4畳半の小間の二つの茶室、水屋、2階の道具置き場、休憩所からなる建築である。30つの弱の小さな敷地の中で、茶事の動線が成立するようにプランを考える点が最も難しかったが、とても良くできたと思っている。見立ての路地から入るにじりぐちはとても気に入っているところだ。左官工事は小沼さんという職人さんにご協力いただいた。日本でも有数の職人さんである。僕はこの現場を通してこれまでよりも左官工事に対する思い入れが強くなったように思う。土を塗ることで生まれる空間の重みが心地よいのだ。これについては厚みや下地の作り方などを工夫してさらに研究していきたい点である。作らせていただいたAさんに心より感謝したいと思う。

埼玉県川口市にて作った避難観測所の引き渡し式

2022/10/12

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
夕方、埼玉県川口市にて作った避難観測所の引き渡し式を行った。この建物は木造2階建ての住宅の横に鉄骨造の柱の上に建つ小さな小屋を作ったものである。埼玉県の川口市という町は荒川の氾濫時には4mを超える浸水被害が予測されている。この家にはもうすぐ100歳になるおばあちゃんが暮らしているのであるが、いざというときに避難所に逃げることができるかどうかの不安がある。そこで一時的に在宅避難できる施設を作ろうということになった。まず第1に垂直移動である。押し入れの中にチェーンブロックで吊り上げることができる箱を設置し、非常時にはここに車椅子ごとおばあちゃんを入れて垂直移動をできる装置を設置した。(チェーンブロックはあくまで荷物用である。普段は人のためには利用できない。)この装置、初めはもっと簡易的にモッコという包み込むタイプのものにしていたのだが、箱に改良したことで乗りごこちはだいぶ改良された。それで2階に移動したら、次は避難観測所への移動だ。スロープを使い窓の上に上がって、観測所に移れば一安心というわけだ。こんなところに避難しなければいけない状態が起こらないことを祈りつつ在宅避難の一つの答えとして作らせていただいた。最後の引き渡し式を無事に迎えることができてよかったと思う。

大工造作による洗面化粧台

2022/10/11

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
ますいいリビングカンパニーでは自然素材を使用した健康にやさしい住宅を作っている。健康住宅というと仕上げに漆喰を使用したりの工夫が多いが、本質的に考えていくと様々な化学物質を放出するベニヤなどの新建材を使用しないというのが最もシンプルなものとなるだろう。近年の家づくりはベニヤなどを使用することが当たり前となっている。しかも気密性が向上しているので高濃度の化学物質にさらされる危険がある。それを回避するために24時間換気というものが義務付けられているのだけれど、昨今の電気代の高騰の時代に24時間も換気をし続けるなどできることなら避けたいことだ。さらに、外国産の構造材は消毒などのために薬品がかけられており、これらの揮発による化学物質の蔓延も気になるところだ。
そこで、ますいいでは構造材に国産の杉・檜を使用し、内外部にベニヤ板を使用しないで作る家を提供している。写真はその家の大工造作による洗面化粧台だ。下地にベニヤを使用しないために床組のように根太で骨組みを作りその上に天板を貼った。幕板は杉、鏡の枠は栗で作っている。この住宅では、引越しするまでひどかった小さなお嬢さんのアトピーが改善するという好結果を得た。こうしたアレルギー性の症状はストレスや環境など様々な原因によって発症するわけだが、真面目に作った家が悩まされている方々にとって、一つの解決策になれば良いと思う。

建築という仕事はとても面白い仕事だと思う

2022/10/07

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は原田左官工業さんの会社を訪れた。以前から女性の左官職人チームを作るなどの先進的な取り組みでマスコミに取り上げられているので知っている方も多いと思うが、今でも10名以上の女性職人さんが活躍しているというから驚きである。現在は様々な種類の仕上げに取り組み、店舗の内装工事を中心として取り組んでいる。一例ではコーヒー豆を混ぜた漆喰をカフェの壁に施工した事例などのアイデアをご紹介いただいた。もう一つ特筆すべきは、職人を育てる仕組みである。ビデを鑑賞で動きを覚え、そのあと実際に練習をする。塗れるようになったら現場で実践、その繰り返しで人が育つという。背中を見て覚えろの時代ではないのだ。

建築という仕事はとても面白い仕事だと思う。飛鳥・奈良時代に作られた法隆寺に始まり、現在建てられている現代建築に至るまで、人々が過ごす場としての建築は全てその時代に生きる誰かの思想によって設計され、その時代に生きる職人の手で作られてきた。名作といわれる建築を生み出すには、それに関わる人の情熱が欠かせない。人は自分の趣味であれば、命をかけて山に登るし、その苦労も楽しみと化す。そこでは苦労は達成感のための条件であり、その達成感を得るために目標は次々と高く変更されるのが常である。だからこそ仕事と楽しみが一致している人は幸せである。建築家や職人はそういう人の集団が良いと思うのだ。建築は面白い、それを実感できる会社でありたいなあと深く思う1日だった。

 

まず初めは基本設計である

2022/10/04

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
午前中、埼玉県さいたま市にて新築住宅を検討中のMさん打ち合わせ。土地選びからのお付き合いで、ようやく土地の購入まで辿り着いたところで、いよいよ家づくりについての打ち合わせが始まった。

まず初めは基本設計である。基本設計の段階ではご予算に配慮しながら敷地の配置計画、大まかなプランニングなどを、1/100の模型と図面を用いながら行う。模型は周辺の敷地状況も作成し、日照や通風なども感覚的に理解できるようにしている。基本設計で考えたものが具現化するようにするのが実施設計である。実施設計で考えたものを作るのが現場だ。この3段階をしっかりと一気通貫して管理を行うことでしか、多くの人が現場でか変わる魅力的な建築を作ることはできないのである。

何もかも隠してしまう改修工事は何かつまらない

2022/10/03

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は埼玉県伊奈町にて進行中のTさんの家の現場確認。現場では大工の瀬野さんが木工事の最終盤でリフォーム特有のアラ補修についての打ち合わせを行った。例えば柱、通常は長押が差し込まれた穴が空いていたりの状態である。改修工事の場合はこうした元々の痕跡を全て隠してしまう手法と、そういう痕跡を残して魅力と見る手法があるが、ますいいではなるべく古い魅力と新しいデザインを融合させるようにしている。何もかも隠してしまう改修工事は何かつまらないからである。今回は小屋裏の梁を現場での変更で現しにした。これも古いものの魅力の一つである。

大分県でのテレワークスタッフの渡邊さん

2022/10/01

今日は熊本県から大分県へ移動した。途中には阿蘇山がある。阿蘇は典型的な二重式の火山で、阿蘇五岳を中心にした外輪山や火口原をも含めた呼び名である。外輪山は南北約25km、東西約18km、周囲約128㎞もあり、世界最大級の火山だ。火口原には約5万人が生活していると言うからなんだか少し怖いような気もする。10万年前の大規模な活動の後、その中心部分が陥没してできたのが今の地形だそうだ。阿蘇山を見渡すことができる大観峰からの眺めは、そんなカルデラの地形を一望に見渡すことができるので良い。それにしても今日はいいお天気である。ちょっと暑いくらいだけれど、観光にはそれくらいがちょうど良い。

阿蘇を過ぎて湯布院へ。こちらはだいぶ観光地化されており地方ならではの魅力というよりは、九州の人たちの遊び場という感であった。さらに進んで大分市へ。大分に足を踏み入れるのは生まれて初めてであろう。なんだかだいぶ遠くへ来たような気がする。印象的には熊本よりも遠い感覚がするのは初めて来たからだろう。

実はますいいには大分県でテレワークをしてくれている社員がいる。昨年までは川口市の隣、蕨市にいたのだけれど産休中にコロナが起こり、Iターンをしてしまった。そして職場復帰、つまりはテレワークとなったわけだ。以前ならこんなことはあり得なかっただろうけれど、これが成立することはコロナ禍のテレワークで明白である。多様な働き方の一つとして更なる発展形が生まれるかもしれない。事務所協会の懇親会に来てくれた大分県でのテレワークスタッフの渡邊さん、久しぶりに笑顔が見れてよかった。社員とその家族が幸せになれる会社を作ることが経営者としての僕の目標である。笑顔、それが何よりなんだなあ。ちなみに真ん中にいるのは構造設計でお世話にになっている大沼さんです。

 

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