古い診療所の建物をリノベーション
2022/04/14
埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
夕方、今度川口市内で開設される保育園の内装工事に関する設計業務打ち合わせを行なった。この保育園はコマームさんという地元川口市の事業者さんが4月から運営することになったところで、川口駅から歩いて15分くらいのところにある古い診療所の建物をリノベーションして作る。すでに元々あった内装などの解体工事は始まっていて、その工事に引き続いて新たな内装を作る予定だ。なんのご縁か知らないけれど、川口市の保育園の施設認可に関する審議業務をかれこれ4年間も行なってきたのだけれど、実は保育園の設計は初めてである。すでに四十件以上の施設の認可をしてきただけに目だけは肥えてしまっているので、予算オーバーしないように注意しながら設計をしていこうと思う。
この写真は世界最貧国と言われるネパールの保育園だ。貧しいというのはどういうことなのだろうかと観察していると、もちろん収入も低く、装飾品や車などといった物量も少なく、建築などの工事の質も低く、水道や下水の整備も進まず、病院などの数も少なく、歯医者などどこにあるかわからず、汚職は蔓延り、たまに内戦が起きたり・・・とにかく今の日本と比較することはできないような状況なのだけれど、こと保育園に関してはそれほど状況が変わらないということに驚いたのである。逆に言えば日本は保育園という施設に対して、少々手を抜きすぎのような気がするのだ。直接的な生産性はないが子供を育てるというのは国の未来を作ることに等しい。その施設が最貧国のネパールと似たり寄ったり・・・、これはなんとかした方が良いと思うのである。