増井真也 日記 blog

上棟式

2022/04/30

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は埼玉さいたま市にて進行中のAさんの家の上棟式を行った。実際の上棟からは結構工事が進んでいるが、神主さんや大工の本間さん、左官屋の塙さんも交えての式である。お施主様の側もご兄弟や甥御さん、ご主人様もご一緒に現場にて顔を合わせる良い機会となった。この建物は茶室である。茶道という道を歩む舞台としてしっかりと神事を執り行うことで、なんとなくこの建築の場自体が清められたような気がした。今後も安全に作業を進めていきたいと思う。

玄関へのアプローチ

2022/04/29

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は埼玉県上尾市にて計画中のTさんの家打ち合わせ。今日が2回目のプレゼンテーションということで、前回のプランへの様々なご要望を反映させる形での変更案を提案させていただいた。今回のプランでは玄関へのアプローチと、2階に配置したリビングとウッドデッキの関係にとても配慮してデザインを行なっている。
玄関へのアプローチというのはとても大切なもので、家に帰ってきたときに外界から住宅へ向かう意識の変化を感じる場所だったり、家にお招きしたお客様を玄関まで誘導する迎え入れの装置だったりする。そこにはある程度の距離、緑、奥へと続く伸びやかさ、照明などが適切に配置されることが良い。奥の方の外壁に見える家の中の灯りも大切な要素だ。下の写真は僕の家のアプローチの様子である。ちなみに外壁についている鉄製の照明器具は僕が書いた円相をアーティストさんに写していただいたものである。こんな物語を埋め込むこともまた家づくりの楽しさの一つである。

耐震診断の調査

2022/04/28

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は、埼玉県川口市のIさんの家にて、耐震診断の調査を行なった。Iさんの家はもともと平屋だったところに、2階が乗せられて、そして最後に2階建ての9尺かける3間が付け加えられるというなんとも複雑な状況となっている。今回は本格的な耐震改修工事を行うにあたり調査を始めた次第である。
まずは2階の小屋裏を確認する。小さな点検口から頭を入れると小屋裏には、2回の工事の接合部が見える。無理矢理の接合の様子や、時代によって入れられている筋交の存在、金物の有無などの情報から当時の大工さんの心情を読み、耐力を推察する作業はなかなか楽しい。次は1階の天井裏であるが、ここは意外と空間が広かったので天井を踏み抜かないように注意しながら梁の上を歩き回っての調査であった。ネズミの糞やら、木舞壁の竹を編んだ様子やらを確認しながら、やはりここでも筋交や金物、そして梁が途中で途切れてしまう上部構造なしがないかなどを確認した。最後に入るのが床下である。床下は匍匐前進で進むのだけれど、基礎のひび割れや有無、土台の腐食など多くの情報が手に入る。そしてここが一番いろいろなものが出てくる場所でもあった。なぜか古い瓶、レンガ、などなど・・・、邪魔なものは掃除してあげての調査であった。
外部では鉄骨の避難観測所の骨組みが組み上がっている。水害への備え、そして地震への備え、この両輪を満たせば古い家でも十分使うことができる。古いものを大切にする行為はとても尊いものだと思う。そして僕にとってもとても正しいことに協力しているような気持ちになれるとても大切なことであるのだ。こちらの写真は見事なので掲載しておこう。

 

山辺の構造

2022/04/25

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は構造家の山辺先生をお招きして、ますいいリビングカンパニー構造研修を開催した。山辺先生は「山辺の構造」なる書籍を出されている木構造の権威であるが、とても親しみやすく物腰の柔らかなお方である。全4回シリーズの勉強会の初日は、構造の基礎についてのお話をいただいた。今の日本の大学教育では、どうしても木造についてのレクチャーが欠けている。そして社会に出てみると、その木造に関わる機会はとてつもなく多い。特に2階建ての建築までは4号特例という範囲の中で、仕様規定に基づく壁量計算などの簡易計算で造れてしまうので要注意だ。そこで一人一人の技術力を高めるべく、全員参加での研修会を開催した。良き学びを大切にしていきたいと思う。

成長しない自分の心

2022/04/24

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は埼玉県川口市にある錫杖寺さんにて、茶筅供養の茶会に参加させていただいた。このお茶会は2代前の永瀬市長さんが始められた歴史ある茶会だということであるが、僕は初めての参加である。しかも、濃茶のお点前というとても大切なポジションということで、なんだか朝からソワソワ、手のひらにはなんとなく汗が滲むような心持ちであった。
茶会の点前で緊張し手が震えて抹茶を掬うことが出来ない経験・・・、わからない人にはわからないと思うけれど、本当に笑ってしまうくらいに手が震えることがあるのだ。そして大抵の場合、それはその日の1席目に起こる。2席目以降は慣れて落ち着くから、大切なお客様は2隻目以降に来てくれれば良いと思うのだけれど、そういう人に限って大体1席目に入る。緊張するお点前さんを気遣い、あまり視線が集中しないように会話でそらせてくれるのだけれど、それでもどうにもならない場合は茶杓を清めたところで震えが止まるのを待つしかない。1秒、2秒・・・なんだかとても長く感じる時間、誰も見ていないのだろうけれど、でも視線を上げて確かめることもできない時間、それでもダメならエイヤーとお茶を掬い出すしかない。そしてその一部は大抵畳の上に・・・。成長しない自分の心と向き合いつつも、なんだか妙な達成感を味わえた1日であった。

古民家の再生

2022/04/20

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は名古屋にある勇健工業さんを訪問させていただいた。勇健工業の加村さんは左官の世界ではとても有名な方である。そしてもう一つ古民家の再生の世界でもとても活躍をされている。今回は築100年の古民家の再生を進める手法を学べく訪問させていただいた次第である。
古民家の再生という仕事はとても魅力的な仕事だと思う。そしていつか関わりたいと考えていた仕事だ。曲がりくねった梁や太い柱の力強さを見ていると多くの人は縄文的なパワーを感じるだろう。こういう空間での暮らしは如何に?を考えると、先日見学させていただいた奈良県のKさんの家を思い出す。文化財として登録されているご自宅で、何代にもわたって変わらぬ空間での暮らしを営んでいるお姿には、なんだかとても強い意志のようなものを感じたし、その空間は僕にとってとても魅力的であった。年月の中で染み付いたい黒光する古材の魅力を生かした再生を是非手がけてみたいと思うのである。

荒川の氾濫に備えて

2022/04/19

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
埼玉県川口市にて進行中のIさんの家の避難観測所の基礎工事が始まった。ここ川口市は荒川の氾濫時に水深が4mほどになる。この避難観測所は十字型の基礎の中心に立つ鉄骨造一本柱の上に木造の小さな小屋を乗せ、いざというときに2階の窓から避難できる装置である。平常時は小さな小屋の前にあるテラスに出て星の観測ができる、なんともロマンチックな小屋なのだ。

世界には目に見えるものと目に見えないものがある

2022/04/16

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
昨日から裏千家の行事に参加するために京都に滞在している。裏千家というのは千利休から始まる茶道の流派の一つで、表千家、武者小路千家と並んで三千家と称される。僕は元々茶道を嗜んでいたわけではなく、たまたま千玄室大宗匠の講演を拝聴し、日本の伝統文化を知ることで建築を通して日本の街並みや歴史を形作ることに貢献できるようになりたいと思い、今から11年ほど前に習い始めた。初めは先生など知る由もなく、裏千家の総本部から紹介していただいた先生について習い始めたが、その先生も今年の初めに社中を閉鎖してしまったので今は先生がいない状態となってしまった。
なんでもコロナの影響から社中を閉鎖してしまう先生はとても多いらしいというから驚きなのだけれど、文化というものは緊急時にはどうやら蔑ろにされがちなのかもしれない。まあ様々な事情で辞めるという選択をされる方が多いのだとは思うが、僕はこういう時こ文化の如き精神の柱となるものが重要だと思う。世界には目に見えるものと目に見えないものがある。そして目には見えないものの方が圧倒的に多く、そしてそれらによって人は幸せとか不幸とか、つまりさまざまな状態に変化してしまうものである。人はこういう現象を運が良いとか悪いとかのように表現するが、それは結果を端的に表しているだけで、実は目に見えないものたちから働く力学によって起こる必然なのだと思う。文化は目には見えにくいものの一つだが、確実に様々な力学を発することができる何かであると思うのである。
下の写真は、裏千家の今日庵の兜門である。たかが門、されど門。色々な方の思いが詰まる場所なのである。

古い診療所の建物をリノベーション

2022/04/14

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
夕方、今度川口市内で開設される保育園の内装工事に関する設計業務打ち合わせを行なった。この保育園はコマームさんという地元川口市の事業者さんが4月から運営することになったところで、川口駅から歩いて15分くらいのところにある古い診療所の建物をリノベーションして作る。すでに元々あった内装などの解体工事は始まっていて、その工事に引き続いて新たな内装を作る予定だ。なんのご縁か知らないけれど、川口市の保育園の施設認可に関する審議業務をかれこれ4年間も行なってきたのだけれど、実は保育園の設計は初めてである。すでに四十件以上の施設の認可をしてきただけに目だけは肥えてしまっているので、予算オーバーしないように注意しながら設計をしていこうと思う。

この写真は世界最貧国と言われるネパールの保育園だ。貧しいというのはどういうことなのだろうかと観察していると、もちろん収入も低く、装飾品や車などといった物量も少なく、建築などの工事の質も低く、水道や下水の整備も進まず、病院などの数も少なく、歯医者などどこにあるかわからず、汚職は蔓延り、たまに内戦が起きたり・・・とにかく今の日本と比較することはできないような状況なのだけれど、こと保育園に関してはそれほど状況が変わらないということに驚いたのである。逆に言えば日本は保育園という施設に対して、少々手を抜きすぎのような気がするのだ。直接的な生産性はないが子供を育てるというのは国の未来を作ることに等しい。その施設が最貧国のネパールと似たり寄ったり・・・、これはなんとかした方が良いと思うのである。

2022/04/12

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
午後、スタッフの上原くんと一緒に埼玉県吉川市にて計画中の弓道場のあるSさんの家打ち合わせ。約9坪の平面の中に居室と弓道場を併設し、弓が走る外部のエリアは畑として利用するというなんとも楽しげな計画である。今日は断面計画の検討を行なったが、続いて模型の作成に進んでいきたいと思う。

下の写真はセルフビルドで家を作るIさんの様子である。この計画ではなるべく自分でできる部分を増やすためにログ積みの構造を採用した。今回は在来木造の中でどれだけセルフビルドができるかへの挑戦となるであろう。

 

2階にリビングのあるプラン

2022/04/10

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
午前中は東京都新宿区にあるリビングデザインセンターオゾンにて、埼玉県蕨市にて古民家の再生を検討中のSさんご家族と打ち合わせを行った。古民家と言える築年数が70年を超えるような建築の再生はどことなくロマンがある。古い梁や柱に刻み込まれた当時の大工による刻みの後や、色濃く染まった構造材の様相は縄文的なダイナミズムを感じさせる力強い意匠だ。Sさんの家も素敵な古民家に再生できればと思う。

午後は、埼玉県上尾市にて新築住宅を検討中のTさんご夫妻打ち合わせ。今日は第1回目のプラン提出ということで2階にリビングのあるプランのご提案をさせていただいた。2階リビングのプランというのは、道路が迫っている敷地においてとても有効である。プライバシーの確保がしやすく、カーテンを閉めたりの必要がないリビングを作ることができる。
今回の土地は比較的広いので1階リビングでもプライバシーの確保ができる可能性もあるので次回のプレゼンではそちらの案も考えてみたいと思う。
写真は東京都町田市に建てた2階リビングの家の外観である。ウッドフェンスがその向こうにある大きな窓のプライバシーを確保している。

2022/04/09

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は新入社員の歓迎イベントで名栗湖の近くにある河原でのバーベキューを行った。毎年新しく入った社員とその家族をお招きしてのイベントをやっている。どんな会社で働いているのかをご家族にも見ていただこうという趣旨なのだけれど、これがなかなか盛り上がる。この湖は、有間川に設置された有馬ダムによって誕生したダム湖である。周辺には温泉や名栗カヌー工房、そして今回行った有間渓谷観光釣場があるが、先日登った棒の嶺もこの近くだ。近くにある山を見ながら「登りたいなあー」と思いながらも今日は肉を焼く係に徹して過ごした。幸いお天気にも恵まれて、新緑の自然を楽しんでいただいただろうと思う。これからも少数精鋭、良い家づくりに向けて最高のチームを作っていきたい。

完成しない方が良いもの

2022/04/08

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
以前、スペインのバルセロナに行ったときにサクラダファミリアの尖塔に登った。この教会は初代建築家フランシスコ・ビリャールが無償で設計を引き受け、その後を引き継いで2代目建築家に就任したガウディーが今の姿を設計した。いつ完成するかわからないと言われていた建築、スケッチに基づいて多くの人が魂を捧げて作り続けている建築であった。尖塔を登っていてもあちらこちらで工事中、それもまるで彫刻を制作しているかのような様相である。技術の進歩により2026年に完成するということであるが、こういう建築は完成しない方が良いような気もした。IT技術が進歩し、昔のようなある特定の空間が力を持つことが出来ない時代に建築が特別な力を持つとしたら、それを作るという行為の中にあるような気がする。そしてこの感覚は、自分の家を自分で作るという住宅のセルフビルドにも通じるものであると思うのである。

仏教とともに残るもの

2022/04/06

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は東京都豊島区にある本納寺さんの増築工事の打ち合わせに出かけた。以前屋根の瓦の吹き替えを行った本堂の裏に、物置スペースを作りたいという内容である。既にある3畳ほどの物置とその前の2畳ほどのスペースを合わせて5畳くらいの物置にするのだけれど、床の高さはそれぞれのスペースで微妙に違うし、複雑にかかる屋根をどのように処理するかがなかなか難しいのである。

この本堂の屋根の吹き替え工事を依頼していただいたのはもう3年ほど前になるだろうか。初めてお寺の出入りを始めさせていただいたのがかれこれ10年ほど前、お寺の工事をやったことはないけれど、社寺仏閣は建築に携わるものにとっての夢の舞台なのでぜひと行って以来のお付き合いである。その想いは今でも同じ、自分の命はいつかは終わるがこういう建築は、仏教とともに残るものであるからとても大切にしていきたいと思うのである。下の写真は瓦を吹き替え、宝珠を交換した時の写真である。

良い建物はやっぱり良い施主がつくるもの

2022/04/05

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
今日は事務所にて各プロジェクトの打ち合わせを行った。下の写真は10年ほど前に埼玉県の川島町で作ったアスタリスクというカフェである。会社を早期定年退職で辞めた後、退職金で新築の住宅とカフェを手に入れたいという一見無謀とも思えるような計画であった。土地を700万円くらいで先に買ってしまったので、建物の予算は1200万円ほどしかないという。これで本当にできるのかの不安を感じたものの、施主のHさんご夫妻の熱意を感じるうちにこれならできるだろうの予感がしたので請けることにした。カフェは見事に完成した。そして埼玉県ではとても人気のあるカフェとなったのである。
良い建物はやっぱり良い施主がつくるものだと思う。お金の額はあんまり関係ない、良い施主の強い思いとそれを実現させようとする僕たち建築家の熱意が合わさって初めて出来上がるのだ。

Kさんにとって本当に良いデザインの住宅に生まれ変わらせたい

2022/04/04

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
午前中、埼玉県さいたま市にてリフォームを検討中のKさんご夫妻打ち合わせ。ツーバイフォーの建築の間仕切り壁を撤去して一部屋にしたい、床の撤去をして大きな吹き抜けを作りたいなどのご要望なので、構造計算をしながらの丁寧な設計が求められる仕事である。なるべくご予算を抑えながら対応させていただければと思っている。
下の写真は、以前作ったお寺の用務員さんの家である。お仕事柄、大工工事も塗装工事もなんでもできる、いわゆるセルフビルダーである。そのSさんがこだわって、そしてなるべくコストを抑えながら作った住宅がこの家だ。外断熱を採用しているので、内部の構造は剥き出しにされている。構造がそのまま建物の魅力となっている力強い表現だ。間柱と間柱の隙間は、自作の棚によって本棚などに利用されている。キッチンは自らの持ち込み、写真に映るテーブルももちろん自作である。床の土間には実は温水パイプが埋設されていて、太陽光で温められた温水を利用して床暖房が利用できる。まさにアイデアの詰め込まれた住宅、施主が家を本当に好きで、心から楽しみながら作った住宅といえる。

Kさんの家もとても大切に使われているいい家だ。その家を見れば愛されているかどうかはすぐにわかるものだ。こういう家のリフォームをすることは本当に光栄なことである。この先も一生使い続けることができるよう、Kさんにとって本当に良いデザインの住宅に生まれ変わらせたいと思うのである。

建物に対する愛着を高める

2022/04/02

埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅を造っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)

今日は埼玉県伊奈町にて設計中のTさんの家の契約前打ち合わせを行った。設計と見積もりを終え、金額調整最終段階ということで、セルフビルドの範囲を決めたりの話し合いを行った。
ますいいでは普段からセルフビルドを多く取り入れている。これはもちろんコストダウンにつながるわけだけれど、それ以外の効果もある。例えば漆喰塗りをセルフビルドで行えば、暮らしている中でお子様が壁を汚してしまったとしても、自分の手で塗り直すことができる。多少のひび割れが発生しても、自分でその穴埋めを行うこともできる。タイルなどは一度経験してしまえば、住みながらにして洗面所にも新しいタイルを貼ってみようなどの模様替えも可能になる。それに自分の家を自分で作るという行為を行うことは、建物に対する愛着を高めることにもつながることとなるのである。

増井真也 日記アーカイブ