埼玉県川越市の茶道の仲間から茶事に誘われて
今日は埼玉県川越市の茶道の仲間から茶事に誘われての参加である。茶事というのは茶道の一番最終的な目的で4人程度のお客様が集い、懐石料理を食しお菓子を頂き濃茶と薄茶を頂くという合計4時間程度の会をいう。席主は創意工夫の料理を作り、酒を用意し客をもてなす。茶席には何らかの思いが込められており、客はそれを様々なしつらえの中から読み取っていく。当然それなりの経験がなければそういう思いを感じることなどできるわけがないので、理解が出来た時の嬉しさというのは何とも言えないものがある。
今日の軸は「日月」と「翠月」だった。日月は太陽と月と理解するのか、はたまた壺中日月長しの意を表しているのか、翠い月は今の季節の表現であろう。今日この時の出会いを大切にしようという思いなどなど、様々意味を込めてのもてなしである。最後に月の茶碗が出てきたがそれは3つ揃えの月である。月というものに対する思いは、茶道に関係なく昔から感じるものがあったことを思い出した。
晴れた夜には誰の後ろにも 月はついてくる
変わったもの 変わらないもの すべては胸の中に
回り続ける季節のない毎日も
振り向けば ほら、月の影は今 僕らの街の上
とは斉藤和義の月影の歌詞だ。今の時期だからこそ、大切にしたい何かが感じられた茶事であった。