埼玉県の川口市にてリノベーションを行った古民家が「民家の再生と創造」という雑誌に掲載された
先日、埼玉県の川口市にてリノベーションを行った古民家が「民家の再生と創造」という雑誌に掲載された。古民家再生をやってみたいと思って24年間の活動を行ってきたが、初めての古民家である。築年数は150年ほど、大きな蛇のような梁が印象的な住宅だ。都市部に残る古民家は地域の中に、昔が懐かしくなるような風景を生み出す資産である。こういうものの積み重ねで風土と呼ばれるようなものが定着し、地域愛のようなものも生まれのだろう。今の時代はモダン建築が沖縄でも北海道でもそして東京でも作られており、その結果等価な風景が日本中に、というより世界中に広がっていくわけだが、古民家の意匠は全く違う特異性があって、それが地域の定義づけにもなるのが面白い。沖縄の赤い屋根、東北の民家、高山の合掌、・・・失われていく風景の維持に少しは役に立つことができたと思う。