設計中のHさんの家の実施設計打ち合わせ。
午前中は、埼玉県上尾市にて設計中のHさんの家の実施設計打ち合わせ。今日は平面図と断面図などを用いての打ち合わせを行った。この家の計画では幅が2730㎜で上り口が1820㎜の大きな階段を計画している。階段の踊り場には大きな掃き出し窓が計画されており、階段室には北側の窓から安定した光が降り注ぐこととなるだろう。階段の1段目を利用してソファーのごときスペースが設けられ、そこに座ると正面に薪ストーブが設置されるようになっている。薪ストーブの両側にはスリット窓があり、そこから南側の庭を垣間見ることが出来る。ここが家の重心だ。
家には重心があると良い。そこは家族の意識が集う場であるから、どこにいても何となく視線を向ける場所とするように計画する方が良い。重心がある家は家族がバラバラにならないというような効果があるように思える。逆に個人のプライバシーを守るための個室ばかりを重視してつくられた家では、家族自体も個別化していってしまうように思うのである。
13時過ぎ、茶道稽古。今日は大円之草の点前をした。大円盆には、右上に唐物茶入、左に和物茶入、手前に天目茶碗を置く。仕込んだ大円盆は、水指の前に飾り、建水を持ち入るところからのスタートとなる。10年間のおけいこの中でも、なかなか毎週参加することが出来ない僕は、奥伝までたどり着かない月が多い。恥ずかしながら今日で2回目、すらすらと自分で出来るはずもなく、先生に指導をして頂きながら約1時間ほどであろうか、何とか最後まで行うことが出来一安心だった。
手前の中でもみ手という所作がある。寒いときに無意識に行う左右の手のひらを揉み合わせる動きなのだが、茶道の中でもこんなことを行うところがなんだか面白い。何かを依頼するときにも揉み手という所作をすることがあるが、手をすり合わせる事にどんな意味があるのだろうか。
18時、ますいいで長年頑張ってくれた渡辺さんが出産のための休暇に入った。育児休暇という制度は子供を産み育てつつも会社に所属し続け、1年後に復帰をするためには本当に必要なものであると思う。その間の手当が給料の6割程度支給されるというのもまた安心して子供を産むことが出来るためにありがたい措置だ。夕方簡単な送別会を行うもいつの間にやら日本酒まで登場しての宴会となってしまった。元気な子供を産んでくれることを心より祈りたいと思う。