谷口先生の建築はそこに座って何かを考えさせられる視覚的な操作が必ずあるような気がする
二日目。今日は石川県小松市にある行松旭松堂を訪れた。行松さんは僕が45歳くらいの時に、裏千家の淡交会青年部という組織で、京都での活動をしていた時の全国の代表を務めていた先輩である。いつか小松にあるお店に行ってみたいと思っていたのでレンタカーを借りて訪問した。突然の訪問にも関わらず奥様と二人で出迎えてくれて、楽しいひと時を過ごさせていただいた。お土産に絵馬をいただいたので、近所にある安宅神社に行ってみる。ここは勧進帳の安宅の関に関係するそうで、難関突破の祈祷をしてくれうそうな。まあそれはそれとして、近所の小松空港に降り立つ自衛隊のジェット機にびっくりしながら、金沢に戻った。最後に訪問したのは、金沢建築館である。
金沢建築館は、建築・都市についてのミュージアムです。金沢の名誉市民第一号の建築家 谷口吉郎氏の住まい跡地に、吉郎氏の長男で、国際的に著名な建築家である谷口吉生氏の設計により建設されました。
というHPの文章にあるように、建築家の谷口氏の記念館である。2階には赤坂迎賓館の日本的茶室が展示されているが、そこに座って外を眺めると、水盤に映る緑とその向こうにあるスカイライン、そしてさらに向こうの山々がとても綺麗に見えていた。谷口先生の建築はそこに座って何かを考えさせられる視覚的な操作が必ずあるような気がするが、これもまた金沢という土地から生まれた感覚によるものなのだろうか。二日間とても良い旅ができた。これからの建築に活かしていきたいと思う。