田村和也 雑想 blog

和紙選び

2023/01/26

モデルハウスもいよいよ大詰め。
茶室の襖に貼る和紙を選びに埼玉県の川島町にある和紙作家の岡崎さんの工房へ。

以前からお付き合いさせていただいている岡崎さんは草木や金属を顔料として手漉き和紙を制作する作家さんです。
以前建てさせていただいた住宅では、お施主さんも自ら和紙漉きをさせていただき、リビングのメインの壁に貼りました。

モデルハウスでは、日本でも指折りの左官職人さんにお願いした土壁とサンプルで合わせ、二種類の和紙を選ばさせていただきました。
ひとつはすでに出来上がっていたものですが、もうひとつは顔料を選ばせてもらい、新たに漉いていただくことにしました。

茶室だけでなく、すべての部屋が木や漆喰、石などの自然素材に囲まれたモデルハウス。
どんな場所になるか楽しみです。
3月のオープンに向け、もうひと頑張り。

 

長竹のカフェ兼住宅

2023/01/13

神奈川県相模原市緑区長竹でカフェ兼住宅の地鎮祭を行いました。

クライアントは早期リタイアをされたご夫婦で、自然豊かなこの地でカフェと週末ゲストハウスを営む新しい生活をスタートさせます。

建物が建つ前に、川向こうの古い空き家を借り一足先にこの地の住人になったお二人のまわりには既にたくさんのご近所さん、まるでずっと前から住んでいたように多くの人たちに囲まれて生活をされている様子が印象的です。

普段は私たちの用意した、作り物の竹を建てて行う地鎮祭も、当日は神主さんが大きな本物の竹を用意して持って来てくださり、立派な祭壇をたててみんなで工事の安全と良い建物となることを祈りました。

建物は三角の切妻屋根が扇形に並ぶ平屋建て。
地域のシンボルになるような、それでいてこの地の山や自然になじむような建物になればいいなと思います。

 

 

 

 

資料館めぐり

2023/01/04

年明け早々、久しぶりに島根の実家に帰ってきました。

島根県の冬は寒く、曇りの日も多くなかなか外で何かする気になれません。山陰と言われる所以でしょうか。帰っても意外と暇を持て余します。

そこで、実家から車で一時間、島根と鳥取の県境にある和鋼博物館に行ってきました。和鋼博物館は出雲の奥から安来市あたりにかけての伝統産業である「たたら製鉄」の資料館です。「たたら製鉄」と聞いてもなかなかなじみがないかもしれませんが、もののけ姫で描かれていた「たたら場」がまさにそれです。

図書館と一体となったミュージアムはとても地味で、当日も私たち以外誰もいませんでしたが、たたら製鉄の製造工程やその地域の風習、地勢から生まれた伝統産業がいかに今のモノづくりにつながっているか等、丁寧な展示がされていました。

私たちも今、縁があり、川口市の産業資料館の設計に携わらせていただいていることもあり、最近はいろいろなミュージアムめぐっています。