都内の閑静な住宅地に建つ3 人家族の家。
ご両親が住まわれていた母屋を解体し、ややゆとりのある広さで建て替えをしました。
初回顔合わせの時点で概ねプランニングは決まっていたので、お施主様とのやり取りの中では主に素材や細かな納まりについての検討を重ねました。キッチンやカウンターテーブル、収納棚等は全て大工造作とし、シンプルながら既製品にはない魅力を放っています。各所の位置関係や高さの決定に配慮し、明快なプランの中にディテールの細やかさが感じられ、居心地の良さと繊細さが同居する空間になっています。
タイル貼りや塗装など、いくつかのセルフビルドにも積極的に取り組んでもらい、住宅の持つ良い意味でのラフさを楽しんでもらえました。
この家には無垢材がふんだんに使われています。無垢材ととても相性の良い蜜蝋ワックスの風合いを気に入った様子のご主人は、経年により徐々に表情を変えていく過程も楽しみながら暮らしているようです。