おいしいお酒と本格的な料理がいただける、小さな炉端焼きのお店です。駅前でありながら、住宅に囲まれた静かな場所に建つ、こじんまりとした隠れ家的な佇まいの建物です。 建物そのものが看板となるように、黒いガルバリウム鋼板を屋根と連続させた縦ハゼ葺きで仕上げ、落ち着きがありながらも人目を惹くような特徴的な外観となっています。外壁には厚みを持たせ、コーナー開口部を壁の深い位置に取り付けることで、建物のボリュームが削り取られたような視覚的効果が感じられるファサードです。 黒一色の外壁に唯一見える板張りの軒裏の下のエントランスから店内に入ると、内部は一変して明るいナチュラルな雰囲気の空間となります。白い漆喰は店長のご家族と地元の友人たちによるセルフビルドです。腰壁や垂壁に張られた木材は、通常下地で使用される安価な材料を大工さんの手で組み合わせて造作しました。カウンターやテーブルも、米松の梁用構造材と床剛床用の構造用合板を使用し、ローコスト化を図っています。