この場所を訪れるハイカーやサイクリスト、地域の人たちが交流でき、拠り所となる場 所を作りたい。 クライアントから最初に伝えられた一言です。 工事が始まる前から、川向の一軒家を借りて一足先に移住し、地域の人たちを巻き込んで、多くのセルフビルドを行いながらこの場所を作り上げました。 建物はカフェ、寝室、LDK(民泊)となる場所を最低限の面積を確保し、それぞれ切 妻屋根の小さなボリュームを川や山、前面の芝生広場を囲むように扇型に並べました。 それぞれのスペースが独立しながらも室内土間でつながることで、カフェが地域の寄合 所やオーナーのダイニング、LDKは週末民泊に使われるように、時間帯や曜日により フレキシブルに使われる場所を目指しました。 周囲の山並みになじむように、芝生広場に向かって約 2Mと大きくはね出した三つの三角 形の連なる軒は、訪れる人を向かいいれ、思い思いにくつろげる場所になっています。