埼玉県川口市に完成したOさんの家では、C字型の中庭プランを採用している。この家はお母さんとお子様が暮らすための住宅である。こういう住宅を作る時にはいつも以上に防犯性を気にしながらの設計を行うのだけれど、解放性と閉鎖性を両立して光や風を十分に取り入れて暮らすための住宅とはのスタディーの結果生まれたのが、この中庭プランであった。中庭は木製ルーバーによって外界と柔らかく切り離されていて、不審者の容易な侵入を防ぐようになっている。中庭に対しては大きな掃き出し窓が二つ設けられており、そのほかにも風抜きのための腰窓などがあってとても開放的だ。季節の良い時期には窓を開け放って子供達を遊ばせていてもなんの心配もいらない、そんな住宅とした。床材には厚さ30ミリの国産材の無垢杉板を貼り、壁や天井には漆喰を塗り回している。リビングの中央部分は勾配天井とし、そこにシンボリックな柱を落とすことでこの住宅の重心を構成した。重心の前には薪ストーブが置かれる予定だ。きっとここで子供たちはすくすくと育ってくれることだと思う。

