10時、裏千家が運営している淡交という雑誌の編集の方が来社した。この雑誌は裏千家で先生を務めているような方だけが読むもので、あんまり本屋さんに売っている類のものではない。僕がお世話になっている先生の稽古場にも当然置いてあるし、毎月お稽古が終わった後などの時間で必ず目を通すようにしている。この淡交にますいいの紹介をしてくれるというから驚いた。茶室を作る工務店として紹介してくれるのお言葉、本当にありがたい限りである。
茶室という数寄屋建築を定義づける言葉として
「自然な風合いを生かした木素材を尊ぶ性質から、自然的なものへの憧憬、あるいは再現」とか
「世俗からの脱却を目指して確立されたという侘び茶室から、反世俗のためのモチーフとして自然的な衣装が選択されたのだから、実は作為的な美学の極みである」とかの意見があるが、
「数寄屋というのは一つの安定したスタイルに回収されない、常に動いていくような、あるいは動くために緊張した凝縮さえ要求するような建築的嗜好である」という考えもある。つまりは様式としての定型を持つには至らない、建築を作る上での姿勢によって生み出される意匠の一つの形なのかもしれないか、これが確実に日本の印象を定義する姿であることは否定できない。どのような態度で数奇屋に向かっていくか、さてさてもう少し深く考えてみるとしよう。
