朝10時、所要にて石山修武先生と東京大学の福武ホール前にて待ち合せ。この福武ホールというのは安藤忠雄さんによる設計で、コンクリート打ち放しのデザインが印象的だ。建物は地下に埋め込まれており、地上には2層だけが顔を出している。大きく出た庇のかかるスペースの向こう側には、横長のスリットが開けられたコンクリートの壁が立っていて、その向こう側の通路と建築の領域を区切っている。学校の公開日だったのだろうか?中学生の団体やらいかにも小学生の子供を連れたお母さんやらの姿が目に付いた。それにしても久しぶりに東京大学に足を運んだが、そのスペースの広さには改めて驚かされる。早稲田大学の理工学部とは比べ物にならないんだなあこれが。やっぱり国立大学の力なのである。
13時、埼玉県川口市にて計画中のシェアハウスについての打ち合わせ。いよいよ解体工事が始まり、内装の工事契約に向けた最終段階の打ち合わせを行っている。15時ごろまで。古い建築を再利用することには、これからの僕たちの存在意義があるような気がするのだけれど、ロンドンのアーセナルFCの本拠地だったハイバリースタジアムの場合は、スタジアムが高級マンションにリノベーションされているという事例もある。かつてグラウンドだった部分は中庭として利用され、スタジアムのゲートはそのままのデザインで保存されており、ファンの思い出の場所ともなっている。東棟からセンターガーデンに抜ける通路は、スタジアム時代に選手たちが控え室からピッチに向かうときに使ったプレイヤーズ・トンネルで、サッカーを愛するものなら誰でも胸が高鳴ってくるような場所となっている。もしこれが日本だったら・・・例えば川口市内にあるオートレース場が再利用される場合の再開発だったりするのかもしれないけれど、つまりは町に潜む記憶を生かしながらリノベーション事業を進めていくということの大切さは、規模にかかわらずこれからのまちづくりのカギとなるような気がするのである。