僕の家の近くのふじのいち商店街というところでは、毎年盛大な七夕祭りというものを開催している。各お店が飾り付けをして、当日は結構な数の屋台も出て、地域の若者が大勢集まるお祭り、こんな状況で開催できるはずもなく今年もまた中止となってしまった。こういう文化は継続することが結構大変なもので、2年も連続で辞めてしまうとその先にまた復活することができるのかどうかが不安でもある。辞めた方が楽・・・という意見も出るだろうし、それがコロナの状況で・・・という言葉付きで出てきては誰も抵抗することもできないだろう。ワクチン接種が進み、感染が抑えられれば状況も変わるのだろうが、それもなかなか進まないのが歯痒いところなのだ。
オリンピックも然りである。懸命に誘致したことすら後悔の念が湧いてくるような状況で、それでも開催しなければいけない現実と、もう開催しない方が良いのではいかというような世論との狭間で、どのように決断することが正しいのか誰にもわからないだろう。進め方がおかしいというような意見はたくさんあるが、実際にリーダーとして采配を振るう役にいる人の心労は本当に大変だと思う。
今日は川口グリンセンターの定例打ち合わせ。意匠・構造・設備の各担当者が集まり、それぞれの計画についてのすり合わせを行なった。今回の成果として最も大きいのはコア抜きしたコンクリート構造の試験体の破壊検査をしたところ、設計基準強度を満たしていたということがわかったところである。これが満たされていないと、今後のリノベーションの計画がなかなか進めることができなくなってしまうところだったのだけれど、まあ一安心というところだろう。築50年、何も考えなければやっぱり壊してしまわれる可能性が高い建築である。でも、平成天皇が皇太子として川口氏を訪れた際にお泊まりになった部屋がある建築をもしもあっさりと壊してしまうような街に文化など芽生えるはずはないと思う。この建築一つの力など大したことはないかもしれないけれど、でもこういう古き良き建築が群として存在する街となればそれがすなわち文化であると思うのだ。文化がないから今年は文化を作りましょう・・・、のごとに空想は絶対に実現しないと思う。時間や時代を経て、そこから何かを感じることができるような何かを背負っているものたちを大切に扱い、そういうものたちと向き合いながら暮らしていくことこそ文化を育む・・・というようなことにつながるような気がするのだ。