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増井真也日記

本納寺本堂屋根葺き替えおよび耐震改修工事の完成式

2020/08/23

今日は東京都豊島区にて進めてきた本納寺本堂屋根葺き替えおよび耐震改修工事の完成式が開催された。お寺についてみると、庫裏の待合室にはすでに多くの檀信徒さん方がお集まりである。僕たち工事業者は宮大工の鈴木さんと瓦屋さんの山田さん、そして僕と田部井の4名での参加となった。瓦屋さんのアスカ工業さんは、社寺専門の職人さんである。これまでの施工実績としては会津の鶴ヶ城や小田原城関連の屋根を葺いている。大工の鈴木さんも社寺専門の大工さんである。お寺の仕事といってもほとんどは現代建築の技術があれば可能なので、一般住宅の職人さんで問題ないのだが、木造の本堂などの場合には専門のいわゆる宮大工と呼ばれる職人集団を編成して当たらなければならないわけである。

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ますいいではこれまでも積極的にお寺の仕事に取り組んできた。現代社会における寺院というのは葬式仏教の収入減がセレモニーホールにとってかわられ非常に厳しい運営を強いられているところが多くなってしまっている。お墓なども作るよりしまうほうが多いという話をよく耳にする。お布施を定期的に払ってくれる檀家さんがいるようなお寺も少なくなり、維持することさえできないようになってしまう事例も地方に行けば行くほど増えているようだ。

一方で社寺建築を専門に扱う宮大工集団は非常にコストがかかる場合が多いし、仏具やさんなどもいまだにけた外れのお寺価格で営業しているところが多いのが実情である。運営が苦しいのであれば庫裏や付属施設のような通常の工事は、そこまで高価ではない住宅を造る職人さんたちで造ったほうがコストダウンにつながるので良い場合が多いし、さらに言えば伝統に縛られるスタイルの建築を造るだけではなく、これからの寺院運営の一助となるような設計を建築的なアプローチからおこうなうことで、これまでよりも地域に開かれた寺院にするなどの工夫も行ったほうが良いに決まっているのだ。

世田谷の常光寺では地域の人々も参加して版築という土を突き固める塀を造ったり、通りすがりの人が座ることができる休憩所のような東屋を造ったりしたのだが、こういうことでお寺という存在がより街に親しみを持って近づくことができるのだと思う。初めの依頼は、塀を作り替えてほしいというものだったのだが、ますいいとして今のようなご提案をできたことはとても良かったと思っている。これからも社寺の建築には、強い思いをもって取り組んでいきたいと思うのである。(ますいい通信3号に掲載

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