今日は所要のために京都に出向いた。茶道の関係で日本で一番よく来る街のような気もするが、伝統的な社寺建築が多く保存されている地域であるのに、一方で変わるべくところに関しては本当に変化が早く、いつも新しい出会いがあるのが面白い。今回は空いている時間を利用して3つの建築を見てきた。
まず一つ目が隈研吾氏がかかわっているエースホテルである。シアトル発のホテルが2020年6月京都にオープンすると聞いて見てきたけれど、隈研吾さんらしい木製の表現が取り付けられている点以外は、少々雑なリノベーションホテルの印象があった。何でもかんでも木製の木組みとルーバーさえつけておけばよいというような浅はかさを感じてしまうような感じもして、少々残念な建築のような気もした。

続いてゲートホテルである。このホテルも今年の7月のオープンしたばかりで、なんと3条と4条の間の高瀬川沿い、誰もが行ったことがある繁華街のど真ん中に位置するもともと小学校だった建築を一部リノベーション、さらに新築等を付け加える形で作られたホテルである。竹中工務店の設計施工だけあって、安定感のある出来栄えだ。校庭をイメージした広場では朝から親子連れがバレーボールで遊んでいる。繁華街のど真ん中でこんな光景が見られるのも、この建築ができたおかげであろう。猥雑な繁華街のイメージに規律や歴史が付け加えられたような気がしたが、日本の街づくりのスキルもここまで向上したのかの感があった。

最後に今年オープンした京セラ美術館。こちらは築80年くらいの古い建物を青木淳氏がリノベーションしたものである。
「美術館はもうホワイトキューブではないな」という青木氏による設計だが、
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もともとあったものを否定するんじゃなくて、あったものに新しいものが重なるようにつくっていくことができないかなと、努めて優しい方法のリノベーションを目指しました。優しいリノベーションは地味だからあんまり評価されないけど、これからは目立つことをやるよりも、いつの間にか変わっちゃってたっていうほうが面白いと思うんですよね。この美術館では、美術館という制度のための空間がどうあればいいのかなっていうことを考えたんです。
・・・・・・・・・(美術手帳 HPより)
上記は青木氏自身の言葉である。実際には写真にあるように地面を地下1階まで掘り下げてしまって地下からアプローチを設けるという荒業をしている。こういう操作を加えることで、既存の既成概念を変更してしまう操作を行っている点が新しいリノベーションの可能性を感じさせてくれた。以上今年オープンの京都特集、皆さんもぜひ足を運んでいただきたいと思う。


