今日は帰国の日である。
朝5時過ぎに中庭に出る。こちらの人々は朝がとても速いようですでにカジさんの家族は活動を開始しているようだ。6時ごろになるとカジさんご夫妻が現れたのでゲストハウスの目の前にあるマハブッダ・テンプルへのお祈りに同行した。カジさん達は毎朝食事前に必ず地域の寺院をすべてお祈りして回るそうだ。所要時間は約40分ほどである。街のあちらこちら、日本で言えばまるでコンビニの数と同じくらいの祈りの場が点在している。それぞれお墓だったり、お寺だったりの違いがあるようだけれど、そこまで詳しいことはよくわからない。足早に寺院から寺院へと渡り歩くお二人に同行するのはなかなか大変なのだけれど色々な人々の様子を見ることが出来てとても素晴らしい時間であった。
街を歩いていると緑色のジャンパーを着て町の掃除をしている人たちを見つけた。カジさんによると、今朝から町の人による清掃活動が始まったそうだ。3日間に及ぶ街の会合を開催し、47世帯のうち22世帯が賛同し活動がスタートしたという。

僕たちがパタンの特産品である仏像などの工芸品を製造販売しているお店に行くと、昨日物色しにきた時には見せてくれなかった笑顔で迎えてくれた。
「お前はカジの友達だな」
「そうです。」
「何日間ここに居たんだ」
「5日間です。今朝はカジさんと一緒にお祈りをしてきましたよ」
「知っている。俺もその時お祈りをしていて、お前を見かけたんだ・・・」
そんな会話をしているとなんとなくこの町の一員に一歩近づいたような気がした。
トニーハーゲンの話を思い出した。現地の人々に対し敬意を払いながら、産業を興す。この思想に少しだけ近づけたのかなアと思う。