今日は文化の日ということで、コロナが始まって以来初の茶会を開催した。もしものことを配慮すると裏千家という名前を用いての会は開催することができないので、仲間同士が集まっての茶楽会という同好会を一座建立の思いで立ち上げ、今日限りで解散するという形での開催である。席は濃茶と薄茶の2席、11月の炉開きに合わせ口切の茶を用意し、総勢35名のお客様をおもてなしさせていただいた。大寄せの茶会に慣れてしまった身としてはなんだか少なく感じる人数だけれど、1席8名まで、少人数での茶席というのはなかなか良いものである。10時に初めてのお客様をお迎えすると、14時の席までスムーズに進行して楽しい時を過ごすことができた。
例年当たり前に茶席があったときには全く感じなかったこと、それは一期一会という思いであった。今年は一度もこの手の茶会というものはなく、さらに言えば来年もほとんどの茶会が開催される予定がない。茶会が無ければ合うことも出来ない人がいたり、茶会が無ければ買うこともない道具もある。お茶やお菓子だってそうだ。誰も道具を買わなければ道具屋や作家はいずれ辞めてしまう。数年後、いざ茶道をやろうと思った時にそれを支える人がいなくなってしまったら、・・・それはすでに一般の人と縁遠くなってしまった能や狂言などの文化のごとく、茶道も京都など一部の地域で残る遺跡のような文化となることを意味している。こんな時に茶会などやらなくともよいではないかの声はたくさんいただいたのだが、でもやっぱりやってよかったと思うのである。文化というのはこんな時だからこそ必要なものなのではないだろうか。
