埼玉県川口市にて工務店機能を兼ね備える建築家として、自然素材を大切にしたデザインで注文住宅・古民家再生を行っています。(分室 東京都町田市・群馬県高崎市)
奈良県の吉野の山に杉の木を伐りに行った。吉野というところはとても山深い。なんか他の山とは違う雰囲気があるなあと周りを見渡すと、ここには太い木が多いことに気がつく。なんで太い木が残っているのか?山に生えている木を効率的に伐ろうと思えば、その斜面の木を全て伐り出すことが良いのだが、それでは太い木は育てることができないから、吉野では間引きをするように伐採をする。だから自然と太い木が残ることとなって、山の深みを生み出すのだという。私たちは5代前野ご先祖さまのおかげで木が伐れる。だから私たちも5代先の子孫のために木を残すのだという山主の言葉がとても印象的だった。この日選んだ木は樹齢140年ほどの杉である。木をきるとその切り口から水分が滲み出す。季節によっては吹き出すように見えることもあるそうだ。それはまるで怪我をした時の血飛沫のよう、木も生きているんだなあの感の瞬間であった。国産材を使うことは日本の山を守ることにつながる。昨今の自然災害も山をきちんと整備すれば防ぐことができる物も増えるだろう。山との直接取引は山で働く人々に収益をもたらす。それはとても良いことだと思う。僕はこれからも山から直接ものを買いたい。お客様の大切なお金を山で働く人々にお届けすることが、何世代にもわたって良い家を作り続けるためにとても大切なことであると思うのである。
