連休も明日で終わりだ。今年はステイホームの連休だったので、結局どこへも行かずに読書三昧である。
現在東京都新宿区にて設計中のFさんの家のことを考える。中井駅のすぐ近くの小さな川のほとりに造る小さな住宅は、どこか懐かしい和の雰囲気を持つ木造2階建てだ。今はその外観のデザインを行っているところなのだが、和風と感じる素材とはのスタディーをしてみた。時の流れや積み上げられた様子、悠久の時に身を任せるような感覚を時層と呼ぶことにする。そんな時層をデザインするというのは、つまりはそこに流れる時間の存在をいつくしみ、それを表現することである。素材に時間を織り込むといってもよい。時間を感じる素材とは、例えば「石・経年変化している木材・錆びた鉄=コルテン鋼板」などが挙げられるだろう。このような素材を使用することで、時の流れを表現したいと考えている。
敷地の目の前には川が流れている。
「ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかとまたかくのごとし。」とは鴨長明の方上記である。川の流れのようにゆらゆらと流れる時間を、そっと織り込んだような建築ができたらいいなあと思うのだ。