午前中、チェーンブロックを用いて人がぶら下がることができるかの実験を行うためにサトー精工さんを訪問した。この会社は僕の父が代表を務める製作工場なのだけれど、たまたま持っているチェーンブロックを使ってもよいということなのでそれを使用して実験をすることにしたわけである。もちろんチェーンブロックは人を吊り上げるためのものではないのはわかっているし、そういう用途のものを造るつもりはないのだけれど、水害などでどうしようもない時に足の悪いおばあさんをどうしても2階に上げる、つまりは宅内避難をしなければならない時に使用する、本当にどうしようもない時のための設備を造ろうというものである。
先日の事前打ち合わせでは、押入れの床に穴をあけることで縦方向の移動ができるスペースがあることは分かった。2階の天井レベルには梁があるのでそこからチェーンブロックを吊り下げることができる。そして緊急事態にはもっこにのせたお母さんを上の階に避難できるわけである。
昨年の台風では避難をさせることができない体の不自由な方の最後を悲しみの中で向かえなければならなかった事例があったというのはまだ鮮明な記憶である。そしてこういう事例は今後どんどん増えていくことが予想される。エレベーターは作れない、というか非常事態には停電している可能性だってある。それでも誰かを守らなければならない時に自分の力で人を救えるかもしれない道具、そんなものを備えておくべき時代の工事に備えて検討を進めている。