朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。
10時より、埼玉県川口市にて設計中のKさんの家の打ち合わせ。実施設計の最終段階ということで、展開図などの詳細図を用いてのご説明を行った。
15時、埼玉県川口市で造った「上下移動のための押し入れ」の実験立ち合い。昨年の台風19号では、犠牲者78人のうち39人が70代以上、うち80代以上は20人にのぼるそうだ。福島県では、自宅1階で妻と就寝中の男性(86)が死亡した。妻は普段使わないベッドの上にとっさに避難したが、男性は足腰が不自由で間に合わなかったという。茨城県では、一人暮らしの女性(91)が事前に避難を勧められていたが、自宅にとどまり死亡したということもあった。
近所に住むIさんの家には、高齢のおばあちゃんが住んでいる。Iさんだってもうすでに70歳を超えている。そして荒川はもし氾濫したら3mを超える浸水の危険がある。
このプロジェクトでは2階の押し入れの床に穴をあけて、その上にある梁にチェーンブロックという器具を取り付け、そこに布製のもっこをぶら下げて上下移動を補助するための装置を作成した。1階にある布製のもっこには、500キロまでの物を入れて2階に移動することができる。もちろん人を運ぶための器具ではないので使用用途は選ばなければいけないけれど、いざという時には避難に使用することだってできるだろう。停電していても、人の力で簡単に上下移動ができるからこそ、その可能性は大きい。
これに要する費用はたったの56万円ほどだったことも重要な事実だと思う。エレベーターを造る費用はどんなに安く見積もっても300万円はかかる。リフト式の椅子を階段に取り付けるにはそれが可能な広い階段が必要だが、そんな階段なかなかない。しかも電機が止まってしまったら何の意味もないのだ。
いざという時に自分や家族の命を守ることができる可能性を高める用意をすることは大切なことだと思う。Iさんの家では今後避難のための茶室を造ることを検討している。地上4500mmのところにあるツリーハウスのような茶室がどこの家にもあれば、いざという時の人的被害は最小限に抑えられるだろう。このプロジェクトは佐藤研吾氏と一緒に考えてみようと思う。今後の展開を楽しみにして欲しいとともに、希望される方からのご連絡をお待ちしております。

