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増井真也日記

本当のプロは道具にこだわる

2022/08/19

小沼さんの大津磨きの道具を見せていただいた。大きな輪島塗りの3段重ねの箱にたくさんのコテがしっかりと油紙で包まれて納められている。コテはハガネでできていて、とても高価なものだと言うことだ。とても腕の良い鍛冶屋さんが手作りで作ったコテなのだけれど、こう言う良い道具を作ることができる鍛冶屋さんはもういなくなりつつあるそうだ。鍛冶屋さんというと元々は刀鍛冶あたりの流れである場合が多いのだけれど、こういう状態はどんな業界でも同じなのだろう。ちなみにこのコテは大津磨き専用だという。土壁を塗るには土壁のコテ、なんでも一緒のコテで塗るのではない。これはレストランのシェフがオムレツ専用のフライパンを用意していたり、対象に合わせてさまざまな包丁を用意していたりするのに似ている気がする。本当のプロは道具にこだわる。これは最良の仕事をするための条件をしっかりと準備するということでもあるし、そもそも良い仕事をするための道具そのものが好きなのだと思う。

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