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増井真也日記

無垢の杉による茶室の木工事

2022/06/02

朝8時、埼玉県さいたま市にて進行中のAさんの茶室の現場視察。現在は大工さんによる木工事の真っ最中である。今日は2階にある道具置き場の棚を杉の板を使って造作している。この杉の板は栃木県の八溝杉である。栃木県では八溝杉と日光杉が知られているが、実は檜の北限としても有名で目の詰まった良材が得られる。僕が買っている製材所では仕上がりで30ミリと15ミリの2種の厚みを挽いてくれている。幅は9寸ほど、これは棚板などにちょうど良い。僕も茶道を嗜むが、脆い茶碗を硬い素材のメラミンカウンターなどに置くことはなんとなく気が引けるのだ。特に楽茶碗などは、痛々しく感じてしまうほどに脆いのである。

午後、知人の所有する東京都の茗荷谷のご自宅訪問。亡くなられたお父様が知り合いの建築士と一緒に丁寧に作り上げた住宅である。床はなんと木造で嵩上げされている。これはまるで千葉県の笠森寺や京都にある清水寺のような掛け造りのようなものであり、一般の平地に立つ住宅で採用されているのは初めて拝見した。床下は物置として利用されているけれど、挑戦的なその姿勢になんとも感服する限りである。強い意志とともに作られた建築は面白い。そして是非次の世代に残したいと思うものだ。詳細に見ていくと独立基礎が爆裂している。これはベタ基礎で全てを一体化させるように補強した方が良さそうだ。ちょっとした工事で安心が得られる。今後適正なご提案をしていきたいと思う。

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