
庭に植る柿の木の枝に設置してある鳥の巣に、どうやら本当に鳥が住み着いてくれたようだ。すでに巣立ってしまったのか、中に鳥の姿はないのだけれど、まるでお布団のように枝葉が敷き詰められている。この木は、毎年それなりに美味しい柿が成るので、秋になるとたくさんの鳥がやってくる。僕たちは柿がなるとそのうちいくつかは獲って食べるが、ほとんどは鳥の餌にしてあげるからである。特にムクドリはたくさんいて、毎年その愛らしい姿で楽しませてくれる。餌をあげているわけではないけれど、そんな感覚もある。都会の中の共存だろうか、殺伐とした川口市でも、やっぱり鳥の声とか、その周りで興味津々で眺める猫の姿はうるおいとなるし、そういう環境を作り上げる大切な要因に柿の木がなっているのである。
東北などでは熊対策のために庭の柿の木を切るというが、今の被害の状況を見ると本当に大変だと思う。すでにたくさんの被害が出てしまっており、駆除のための対策がたくさんなされているようだ。熊の数が増えたとか、山の食べ物がないとか、色々な要因があるようだが、山に食料が豊富にあればこんなことにはならないと思う。どんぐりや栗、柿などの秋のみのりや、川を登る魚などのタンパク源、山菜やきのこなどなど、山には本来たくさんの食料があった。全てを人間が撮り尽くしたり、もしくは気候変動などによりそれらの実りがなくなってしまったりの状況が今の事態を引き起こしているのだろう。山が怒っているかのような事態に、人間がどのように対処するかの対応を迫られている。人との衝突が起きにくい状況までの個体数管理は絶対に必要だと思う。でも、残された個体が生きていけるような環境整備もまた必要だろう。少なくとも熊は、自分の生きる環境にクリの木を植えたりの整備行動はできない。それができるのは僕たち人間だけなのである。
