午後、日本経済新聞社さん取材。暮らしの中に溶け込む茶室を取材しているということで、僕が普段どんなふうに茶室を使っているかの取材をしていただいた。茶道の教授者でもない僕としては、日曜日などの時間がある時に炭で湯を沸かしそれを待つ間に溜まっていた本を読んだりの自由な時間を過ごすこと、これがほぼ全てである。炭で湯を沸かす行為は焚き火に似ている。キャンプ場で焚き火をしている時日本を読むとまるで一つ一つの文字が自分の体の中に流れ込んできるような感覚を覚えるものだが、炭のパチパチと弾ける音を聞きながら読む本もまた同じような感覚になるから不思議だ。湯が沸くまでは約1時間ほど、釜で沸かしたお湯で抹茶を点て一服いただくとほんとうにおいしいものだ。せっかく湯が沸いているのだからと妻がお稽古を始めることもあるが、それもまた一興である。茶室のような場所は時間の流れるスピードを少々遅くしてくれるギアのような役割を持つ。そしてそれは多くの現代人に必要なものであると思うのである。
