つい先日までスウェーデンからの交換留学生を1年間我が家で預かっていた。まるで家族のように過ごしていた日々も終わり、逆にスウェーデンに留学に行っていた僕の次女も戻ってきて通常の暮らしに戻ったのだが、今度は僕と妻を含めた数人でノルウェーとスウェーデンを訪問することになった。初めの目的地はオスロである。ここには僕の会社で6年間ほど勤めて、妻の妹と結婚した山田くんが設計事務所をしながら住んでいる。わずか500万人の暮らすとても豊かな国における設計事務所のあり方とはどんな様相なのか、そのまま日本に移植することは到底できないとは思うが、それでも日本で働くスタッフたちが少しでも良いと感じるものを掴んで帰りたいと思う。
そもそもこの国は、500万人でどのように経済が成立しているのだろうか。ノルウェーは石油と天然ガスの豊富な資源を活用し、国全体に富をもたらしてきた。この収益は、教育、医療、社会福祉などの公共サービスに投資され、国民の生活水準を高めている。社会福祉制度は、失業、病気、老齢などに対するセーフティネットが非常に充実している。また、政府に対する国民の信頼が高く、政治の透明性や腐敗の少なさが特徴でもある。さらに無償の教育制度が整っており、全ての子供たちが質の高い教育を受けることができる。そしてノルウェーは自然が豊かで、美しい景観に囲まれている。このことも幸福感には大きな影響を与えている。
主な外貨の獲得は以下の方法による。
1.石油と天然ガスの輸出
2.漁業と水産業
3.海運業
4.金属と鉱物の輸出
5.観光業
6.ソブリンウェルスファンド(政府年金基金)
現地について1日目、今日は時差の疲れもあるのでスーパーで買い物をしてホテルでゆっくり過ごしたのだが、こんな短い時間でもITを利用した無駄のない効率的な動きについては目を見張るものがあった。まずは空港前のタクシーの手配、これは初めて利用する僕でも困らないくらいにわかりやすい機械があって、そこで予約をすると車によって異なる料金表が出てきて、選択すると数分後にその車が来るという仕組みである。スーパーのセルフレジの普及も日本より進んでいるようだ。ホテルのチェックインも完全無人である。
この国の住宅産業は国の基幹産業となっている。オスロで家を建てると1億円を軽く超えるという。地方土地でも数千万円はするようで、それを国民の50%弱が所有しているというから日本に似ている。木造住宅が中心で、地域密着型の工務店がそれを供給しているのも同じ、さらに環境配慮型の住宅が中心であることも同じである。まあそもそも日本が真似をしているのだから当然なのだ。
