都心の中にありながら、大通りから一歩奥まった閑静な住宅街に佇むこの住まいは、4人家族のための静けさと温もりに満ちた空間です。
外観には、火山灰シラスを主原料とした自然素材「そとん壁」を採用。
また、内装には、本漆喰や土壁、大津磨きなど、左官の高度な技術が光る素材をふんだんに取り入れています。
主な内装左官の仕上げは、日本を代表する左官職人・小沼充さんの手によるものです。大津磨きや土壁といった芸術的な美しい壁が表現され、空間全体に深みと上質さをもたらしています。
お施主様が自ら作家のアトリエ等に足を運び、素材やアイテムを一つひとつ丁寧に選び抜いたことで、この住まいにはそれぞれに物語と想いが込められています。
玄関に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、沖縄の赤土を用いた印象的なニッチ。広々とした玄関空間は、開放感と美しさを兼ね備え、訪れる人を優しく迎え入れます。
建物は、道路側に斜めに配置することで、開けた眺望と自然光を最大限に取り込み、光が住まいの奥までやわらかく差し込むよう工夫されています。また、庭の緑が垣間見える和室は、静寂と落ち着きを感じられる空間です。
手仕事のぬくもり、素材の息遣い、家族の想いが丁寧に重なり合い、訪れるたびに新たな魅力を発見できる─そんな住まいが、ここに静かに息づいています。
