今日は埼玉県春日部市にて先日完成したIさんの家にお邪魔した。Iさんは僕の中学・高校・大学の同級生である大室君の大阪のご友人である。今は埼玉県に住んでいて、この度奥様のご実家だった土地に新築住宅を建てるということでご相談していただいた。初めてのご相談から、かれこれ1年以上が経つわけだけれど、用なく完成を迎えることができた。写真はリビングの様子である。大きな吹き抜けがあり、吹き抜けを通して2階の個室と連続している。吹き抜けには大きな窓があり、空を見渡すことができる。3枚目の写真は玄関の様子だけれど、天窓からの光がとても心地よく入り込む。敷地は斜面の畑に面していて、リビングの窓からは見渡す限りの畑の風景が広がっている。内側にも外側にも、とにかく視線が抜けるように作られているのだ。2枚目の写真はキッチンの立ち上がり壁を利用して作られた、調味料を入れるためのニッチである。これは奥様のアイデア、やはり女性のアイデアは家を使いやすくするから面白い。
仕事を終えて思うことだが、やっぱり古くからの友人から、家づくりのお客様を紹介していただくというのはとても嬉しいことだ。もしもお客様を満足させることができずにトラブルがあれば、紹介した友人が何となく責任を感じてしまう中で、それでも紹介してくれるのだから、やっぱりその信頼に応えなければならないわけで、その責任は重大だ。こだわりの家づくりというのはとても難しい。素人であるお施主様が家づくりに対する自分の意思を正確に図面化出来るわけもないので、その曖昧なご要望を図面化し、間違いがない状態まで持っていってから造るのだけれど、正解はなかなか辿り着くのが難しい。だから図面を書く。図面は僕たちが仮に建てる家のようなものである。紙の上だからこそ気に入らなければ何度でも書き直すことができる。逆に言えば、建築家にできることは図面を書くことだけなのだ。そこから先の実際の家づくりには、大工さんと素材が必要になる。仕上げの段階に入れば、左官屋さんも大切な役割を果たす。一昔前、世の中には多くの職人さんがいた。でも今はその数がどんどん減って、腕の良い職人さんを抱えていることもまた建築家の大切な役割である。だから職人、そして素材を生み出してくれる林業家と製材所を大切にしているのだ。今回も良い家ができてとても良かったと思う。

