住宅には重心があると良い。重心というのは何かというと、どこにいても家族みんなの意識が向かう場所とでも表現するのが良いだろうか。多くの家ではこの重心にテレビがあるのだけれど、それだとやっぱりなんか物足りないわけだ。僕はそこにストーブがあると良いと考えている。人間は本能的に火に集まる生き物なのだ。炎を見ていると、何となく心や安らぐ。語らいの口調も和らいでくる。時がたつのも忘れるくらい自然で幸せで暖かいひと時、それこそ本当の家族の団欒と呼ぶべきものだと思うのだ。ストーブにはそれを生み出す力がある。だからなるべく設計に取り入れるようにしているのである。
