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増井真也日記
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増井真也日記

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2018/05/21

今日のお昼ごろにとても大きなニュースが流れた。

政府は、最長5年間の技能実習を終えた外国人が、さらに5年間働ける新たな在留資格「特定技能(仮称)」の創設に着手する。高い専門性があると認められれば、その後の長期雇用を可能とすることも検討している。人手不足が深刻な分野の労働力を補う。従来の技能取得という名目から、就労目的とした受け入れ施策に転換する。
6月に決定するキャッチコピーの「骨太方針」に外国人との「共生」を初めて盛り込み、日本語学習教育の支援などにも取り組む方針。

実質的には移民政策とも取れるような政策に政府が着手する。人口減少社会、空き家問題、治安維持、いろいろなことがこの政策で変化するだろう。アメリカのごとき人種のるつぼの社会が生まれるかもしれないし、いずれは国籍を持つ世代が政治などにも参加するようになるかもしれない。ちなみに僕の住む川口市では外国人が普通に家を買って暮らしている。すぐ近所でも6棟の建売が売り出されると、そのうち4棟は中国人が購入した。今はやりの経営・管理ビザでの移住だと思うが、彼らはきっと10年を経て永住権を取得するだろう。今回の技能実習生の件はこの場合とは異なるけれど、とにかくいろいろな形で外国人の流入が加速するという状態になるのだと思う。

社会というのは緩やかに変化するようで、気が付いた時には結構な変化をしていることが多い。そういう変化の中でよりよい社会を生み出す工夫をすることが必要なんだと思う。外国人だって日本人だってあまり関係なく取引を行ったりの状態に自然となるだろうし、飲食店などではすでにそんな関係が出来上がっているような気もする。人間同士の信用や思い、義理人情のごとき基本的なことが余計に必要になってくる社会になるような気もするのである。

2018/05/20

今日は朝一番で大宮氷川神社にて執り行われる献茶式という行事に参加した。この行事は裏千家の宗家が京都から来て、神社にまつられる神様に対してお茶を差し上げるというもので、僕たち裏千家の役員はその運営に携わる。献茶と同時に埼玉県の裏千家の先生が釜をかける。濃茶、薄茶、立礼の3席、そして点心をいただくために合計500名ほどのお客様が来てくれる。受付開始の9時ごろにはすでに5席目の札を配っているという状況で、先生方の時間が早いことにはいつも驚かされる限りである。

こういうお茶会を大寄せと呼ぶ。一回の席に約50人ほどのお客様が入るのだが、狭い会場にすし詰め状態になるので、客もなかなか大変な思いをする。来賓や宗家が時間を合わせるとただでさえ狭い茶室に入りきれない時もある。せっかく早く来て整理券を手に入れた一般客が後の席に回されたりもするが、こういう理不尽をする様子を見ていると、その理不尽が茶道の人口を減らす原因であるような気もする。客に来賓も一般もない。僕はそう思う。一期一会の気持ちで茶会に何らかの期待を抱き、高い茶券を買ってきてくれた客は、なるべく等しく扱うことを心掛けるべきであるような気がする。

大寄せの茶会を好きではないという人は多い。でも例えば客が5人程度しかいない茶事に招かれる機会などそうそうあるはずもなく、茶会といえば大寄せであることがほとんどだ。だから皆大寄せの茶会に行く。行けば出会いがある。「あら、久しぶり。お元気ですか?・・・」の会話があちらこちらで交わされる。長い待ち時間も、そんな会話とともに過ごせば、楽しい交流の時間となるようで、毎回来てくれる人たちは一様に仲間がいる様子である。

僕も今年で5回目であろうか。初めは右も左もわからずに客の案内をするだけで参加していたけれど、今では多くの青年部員とともに楽しい時間を過ごすことができるようになった。だいぶ年上の先生方とも自然と会話を交わしている。居場所も客の案内から総合本部へと変わり、いつのまにやら皆に指示を出していたりもするようになってしまった。首までどっぷり・・・、でも楽しいのだから良い。嫌いだった大寄せの茶会がなんとなく好きになる瞬間がある。それはまさに多くの仲間とともに活動しているときである。人間いくつになっても、人恋しいものなのだと思う。

2018/05/19

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

10時より東京都国分寺市にて設計中のJさんの家の打ち合わせ。今日は展開図を用いて各部屋の開口部や造作の位置、大きさなどについての確認作業を行った。この家ではテラコッタを1階のエントランスからリビングの一部まで床の仕上げ材として採用している。テラコッタというのは素焼きの煉瓦のようなもので、実際に貼る予定のものを購入してみると驚くほど吸水性が良い。試しに水をかけてみると、コップに2センチほどの水をあっという間に吸収してしまう。これは内装仕上げとして使用した場合には、結構な調湿作用がありそうだ。

サイズや厚みは予想通り結構ばらつきがある。輸入品だからというわけではなく、以前淡路瓦のタイルを購入した時も同様だったが、要するに手づくりの品物特有のばらつきであり、これは「アジ」と捉えるべきものなのであろう。石やさんのアドバイスで圧着モルタルの厚みが5mmと聞いているが、これはもう2mmほど厚くしておいたほうが良いかもしれないと感じた。さすがに何枚もサンプルをくれるわけもないので、最小ロットの6枚を購入したのだけれど、やっぱり初めて使用する商品はこれくらいのロットで買ってみたほうが良いような気がする。もちろんお金はかかるので、ほぼ決定という段階でのことだけど、実物を見てみないとわからないこともあるのである。

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15時過ぎ、埼玉県和光市にて設計中のKさんの家の打ち合わせ。初めての見積もり提示と、電気設備などの確認を行った。ますいいでは、実施設計に基づく見積もりをなるべく詳細に記載するようにしている。今回は1回目だから完成していないところもあるけれど、どんなものを買うといくらなのかが詳細にわかることが、ますいいの家づくりの一番のだいご味であり、つまりは自分の家にかけるお金を自分の意志で考えることができるようにすることがこの過程の大切なことなので、丁寧に進めるよう心掛けた。次回は2階の見積もりである。次は木拾いなどのさらなる詳細情報が加算される予定だ。

2018/05/17

夕方、左官職人の塙さんが左官壁の内装仕上げについて話をするために、関連するカタログなどを持ってきてくれた。左官仕上げとは言ってもいろいろな材種やメーカーなどがあって、それによってコストもいろいろ変化するようである。どんな素材が設計中の住宅に向いているのか、割れやすい割れにくいなどの特性の違いはあるのか、各種仕上げについてのお話を伺うことができた次第である。

家づくりというのは僕たち建築家が独りよがりでできるものではない。というより僕たちは図面を書いたり、材料を手配したりの準備段階を行うだけであって、実際に工事をしてくれるのは塙さんたちのような職人さんたちだ。職人さんたちが心を込めて作業をしてくれて、初めて良い家が出来上がるのである。クライアントにとっては安いほうが良いに決まっている。でも良い住宅にしてもらわなければ困ってしまう。安かろう悪かろうではダメ、だから僕たちは職人さん達に謙虚な気持ちでお願いしなければいけないのだと思う。

早稲田大学の師、今井兼次先生の言葉にこんな言葉がある。
「労働賃金によってのみ職人は働くものではない。一日の日当だけ働いてもらおうとする愚かさを忘れたいものです。彼らにはあがない得ざる高価な仕事に奉仕する熱情があります。新図書館(早稲田大学の図書館のこと)の建設の意義にこの心情のこもれることは私どもの感謝すべきことであります。」
「建築の建設には友愛的協力が必要であります。一労働者に至るまでお互いの協力と信頼を必要とするものです」
新図書館建設時の職人さんたちに向けた感謝の言葉である。当たり前のことだけれど、でも今の時代に失われてしまった何とも美しい心と言葉のような気がするのだ。

2018/05/15

午前中、左官職人の金澤さん来社。リフォームの現場における煉瓦を壁に貼る作業で、せっかく貼った煉瓦をはがさなければならなくなってしまうという失敗をしてしまった謝罪に来てくれた。金澤さんはモノづくり大学で左官を学び、技能を競う競技会などでも上位の成績を納めてきたとても有望な、そしてこの業界にはとても貴重な存在である。今のご時世に職人という「本当はとても尊い仕事」をやりたがる若者は少ない。物を作るという素晴らしい行為は、その行為以上に収入に結び付くわけでもなく、自然環境の厳しさにさらされながら働く辛さも加わって、その素晴らしさよりも厳しさのほうが勝ってしまうのが理由であると思う。それに日本という国は、職人の技能を正当に評価する制度も広く認識されているわけでもないので、勉強嫌いの人間が仕方なくつく職業のようなイメージもある。そんな中で女性でありながら左官職人を続ける、僕はこういう姿がとても好きだ。

実態としての建築を作り上げる「職人」という仕事は、その行為自体にとても価値があると思う。住宅であれ公共建築であれ、職人さんたちはその建築に関係する多くの人々に感謝されるべきであり、とても誇り高い職業であると思っている。

建築というのはいつの時代も人の心の中心に存在し得るものである。特に住宅というのは家族や個人の存在の象徴のような意味を持つ面が大きいからこそ、その建築を行う施主にとっては大きな心の支えとなる。災害などで家を失った人々が、しばらくしてまた家を建てるという行為、これは人間の動物的な本能であるとと思う。家という建築は、それほどまでに人が生きることに必要なのだ。

金澤さんのやっている左官という仕事もとても大切な職種である。左官のメインである壁は建築のとても大切な要素であるし、左官は時に丸柱のような柱だって装飾する。今回は失敗をしてしまったところがあったので、煉瓦を剥がし、再び貼りなおすという残念な結果になってしまったけれど、今後のさらなる技術の向上と末長い職人の活動に期待していきたいと思う。

2018/05/13

午前中は、東京都荒川区にて中古の鉄骨造3階建て住宅の購入を検討しているSさんと購入前の打ち合わせを行った。もしもこの物件を購入したらどのようなプランが実現可能かどうか、そのリフォーム工事を行うにはいったいいくらの費用が掛かるのか、このような情報は中古物件を購入する前には不可欠なものである。不動産屋さんというアドバイザーが存在するものの、売買の手数料で商売をしている不動産屋さんというのはなかなか正直な情報を提供してくれるとも限らないわけで、そうなると僕たちのような建築に携わる者があらかじめ検証しておくことが有効になるわけである。どんな業界でも第3者的なアドバイザーの存在というのはとても大切にされているが、不動産購入段階における僕たちの存在もまたなかなかに有益なのである。

14時、東京都豊島区にある本納寺さんにて日蓮上人御生誕800年の記念事業委員会に参加させていただいた。かねてより本堂の耐震改修と屋根の吹き替え工事のご相談を受けてきたプロジェクトが、いよいよ本格的に前に動き出す段階に来た。お寺というのは、何か精神的に不安定な状態になったときに心のよりどころとなるイコンである。日本の寺院は長らく葬式仏教に甘んじてきた傾向があるが、セレモニーホール全盛の今は、もう一度寺院のあるべき姿を追い求める動きが主流となってきたような気がする。

最近の自然災害の増加等を考えると、やはりそうした場合にこそ人が集うことができる強さなども寺院に求められている要素であると思う。宗教とは長らく人々の不安を鎮め、心を一つにまとめることに貢献してきた思想である。神の存在をどのような形で認めるかによって宗教、宗派の違いはあるが、宗教自体の目的というのはそれほど違いはないように思えるのである。

2018/05/12

朝2時間ほど事務所に顔を出してから、東京タワーのふもとにある「THE SPACE OF TOKYO」なる結婚式場にて知人の息子さんの結婚式に参加した。いわゆるホテルの式場とは違い、古いビルをリノベーションして結婚式場にしている建物でなかなか面白い工夫がされている。さすがに会場は少々狭さを感じるけれど、小規模の結婚式を挙げるには十分な広さだ。今の時代は生き方にもいろんなスタイルがある。結婚式も同様なのであろう。

それにしても最近の国会報道を聞いていると、加計学園の問題がいまだに取り上げられていることに驚く。参考人招致までしてこの問題を徹底して追及することにいったいどのような国益があるのだろうかと感じてしまう。国会議員は国の運営を行うために選出しているのに、これではスキャンダルを追いかける芸能リポーターと変わらないのではないかの感もある。この国は大丈夫だろうか・・・そんな不安さえ感じてしまうのは僕だけではないだろう。

僕の地元の川口市には多くの外国人が住んでいる。道路を歩いていても、学校にも、新し建売住宅やマンションに住んでいる人もどんどん外国人が増えている。まるで外国みたい・・・そんな感覚を覚えるくらいに多国籍だ。中国・韓国・ベトナム・クルド・少ないけれど欧米人、とにかくいろんな国から集まっている。もう駅前に多国籍街のアーケードでも作ったほうが良いのではないかと感じるくらいに人種のるつぼであり、活気あふれる状況である。排除などできるはずはない。こうした外国人と共生することがこれからの道だと思うし、そうすることできっとこの国の人口や経済は支えられていくのだと思う。

だとすると・・・こういう状況になればなるほどに日本的なものを守る必要がある。日本的なものを守る人々は経済の主流ではないだろうけれど、でも確実に重要な役割だと思う。移住してくる人々はそれぞれの国の文化や食を運んで来る。でもみんなが自分の国の文化を押し付けるのではなくって、日本にうまく同化しながら自分の国の文化の良いところをアピールしている状態だと思う。言葉だってしゃべれるようになっている。僕たちがいつまでたっても英語をまともにしゃべれないのに・・である。いろんな国から来たいろんな人が新しくニホンジンになる、国籍の問題はよくわからないけれどなんとなくそんな風に見える。この国はきっと昔からそんな風に人が来て、文化同士がまじりあい、いつの間にやらの日本的な文化を創ってきたのだろうと思う。無意識のうちの同化、きっとそういう事なのだろう。

2018/05/11

朝礼終了後、メンテナンスについての打ち合わせをおこなう。ますいいでは家づくりの中で木の仕上げというものを内装仕上げによく使う。無垢材のフロアリングなどは定番中の定番だが、内装だけでなく外部にも利用する。ウッドデッキや外壁仕上げ、はたまた外構の柵を作ったりもする。外部の軒裏の仕上げにも使う。玄関ドアなども防火の規制がなければなるべく木を利用するようにしている。なぜ木を使うか、それはやっぱり無垢材は優しさがあって、暖かくて、心地が良いからである。こういうことを大切にする感覚は住宅ならではのものだと思う。効率重視の建築ではなかなかそうはいかないだろうが、人が住む場所だからこそ木の暖かさが好まれる。

無垢の木を使用するということは、メンテナンスも必要となる。クライアントから木の建具をどう知ればよいですかの質問をされることがあるが、こうした質問に答えることができそうなパンフレットを作成することを考案しているというわけである。ますいいに昨年より参加してくれている池田さんは木の家一番振興協会のメンバーである。そしてもともとはBESSさんというログハウスの会社で働いていた。だから木のことにとても詳しい。そこで池田さんを中心にパンフレットづくりを進めることとなった。このパンフレットが配布されて、みんなが木のメンテナンスをこれまでよりもちょっとやるようになって、木で作った壁や建具などがこれまでよりも長持ちするようになってほしい、そんな願いを込めてのプロジェクトである。

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2018/05/08

11時、アベルコさん打ち合わせ。アベルコさんというのは設備やタイルなどを扱う商社さんである。こういう商社さんはますいいにとっては仕入れ先として取引をさせて頂いていて、他にも数社ある。今日はTOTO商品を買ってほしいとのことでPRに来られた。TOTO・・・有名な設備メーカーだけれど、そういえば最近はリクシルのほうが印象深く、TOTOはあまり使用しなくなっているような気もする。リクシルのトイレはもともとINAXだ。TOTOとINAX、いわゆるライバルメーカーで昔はTOTOが絶対に品質が良いというようなことを言う人もいたが、今ではあまり聞かないセリフとなった。僕の個人的な意見だが、どちらも日本を代表する陶器メーカーであるので、そう大きくは変わらないと思う。商社には商社の事情というものがある。その事情によってモノの値段というものも変わる。値段に絶対的なものはないのは、WEB検索をすれば明らかで、それは商社の卸価格も同じなのだと思う。僕たちは同じ商品ならば安く仕入れるべきだし、そのほうが施主に喜んでもらうことができる。便器などその典型的な事例だと思う。

15時、東京都新宿区にて設計中のYさんのマンションリフォーム打ち合わせ。今日は2回目のプレゼンということで、サンプルやお見積もりを見ながらのご説明をさせて頂いた。マンションのリフォームというのは新築住宅と違い、限られたスペースの中でできることを探す作業だ。空間を広げることはできないけれど、通り土間のような空間を作ったり、オープンな間取りにしたり、造作家具を作ったりの工夫で、これまでとは一変した魅力的な居住スペースを作ることができる。今回の計画でも、リビングとキチンの間仕切りの位置を少々変更しながら、造作の家具などを用いて、これまでよりもコンパクトなキッチンと広いリビングを生み出そうとしている。17時終了。

19時、建築士事務所協会理事会に参加。21時ごろまで。

2018/05/06

連休最終日、今日は10時より埼玉県和光市にて設計中のKさんの家の打ち合わせを行った。実施設計の中盤なので、平面詳細図や展開図、断面図などを見ながらの確認を行っていく段階だ。展開図というのは壁を見たそのままの様子を図面化したもので、そこには窓や家具といった大きなものから棚板やスイッチ、コンセント等の小さなものまで随時記入されていくこととなる。平面図だけを見ていてもイメージがわかないようなところも、この展開図と模型を確認することでリアルに想像できるのでとても重要なツールである。15時ごろ終了し、帰宅。

17時、川口市にあるPAMPというボルダリング場へ。この連休から初めて体験したのだけれど今日で3回目となるボルダリング、これがなかなか楽しい。僕のように体重が重すぎる人にはちょっと厳しいスポーツなのでもう少し痩せないといけないと思いつつも、無心で壁をよじ登ったり、体中が痛い状態の筋肉痛を味わったり・・・なんだか昔所属していた早稲田高校の山岳部の時代を思い出しながらの時間は、とてもくつろげる有意義なものであった。きっかけは娘の希望だった。「子供に振り回されてみよう」と誘われることにはなるべく従うようにしているのだが、思いがけない挑戦を強いられ、そして刺激を受けることが多い。しばらく続けてみようかなと思う次第である。

2018/05/04

連休2日目。今日は新宿にあるリビングデザインセンターオゾンにてセミナーの講師を務めた。セミナーのテーマは「終の棲家・実家のリノベーション」である。古い木造住宅をリノベーションしてカフェ兼住宅にした蕨の家の事例をご紹介しながらのセミナーで、来ていただいた方々にはそれなりに喜んでいただけたように感じた。

この事例にあるような、築年数が40年を超えるような古い木造住宅リフォームが増えているように思う。壊して新築として建て替えても、リフォームの場合とほとんど同じくらいの予算で収まるような古い木造住宅を、わざわざ使い続けるという感覚はちょっと珍しいのだけれど、でもますいいではすでに4件、このような事例を実現させた。

どんな人が古い家を大切にするのか?ちょっと面白い傾向なのだが、こういう事例のリフォーム前の居間には必ずご先祖様の遺影が飾られている。和室の長押に小さな座布団が挟まって取り付けられている遺影の姿を昔の住宅ではとても良く見かけたもので、皆さんの記憶にもあるだろう。最近でこそあまり見ることが無くなったのだが、この傾向、つまりは先祖とか自分にまつわる昔のものを大切にする感覚が強く備わっているということなのだと思う。家には長い年月の暮らしの跡が刻み込まれる。暮らしの中で使われた多くのものがたまっていくだけでなく、家自体にも傷としてだったり経年変化として刻み込まれる。庭の植木だってそうだ。とにかくいろいろなところに現れている歴史のようなものは新築住宅では再現できない。こういうものを大切にしようと思ったら、ちょっと無理でもリフォームしかないのである。

1時間のセミナーだったが多くのことに気が付かされたような気がする。こういう貴重な機会をいただけたことに感謝したい。

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2018/04/30

今日は埼玉県川口市のますいい本社から歩いて15分ほどの現場にて設計を進めてきた、Iさんの家の地鎮祭に参加した。クライアント側からはIさんご夫婦と同居するお父さんの3名、ますいい側からは設計を担当した柳澤と私の妻そして滝本くんが参加して、進行は出雲大社の神主さんが来てくれての地鎮祭である。島根にある出雲大社で結婚式を挙げられたご縁で出雲大社を呼ばれたのだとのことだけれど、やっぱりこういう神事は自分自身が信じることができる理由というのが大切なわけだから、人それぞれに形が異なるものなのだろう。2礼4拍手1礼という形式も僕にとっては初めてのものだ。こういう形式に現代的な意味はないと思うが、儀式というのはそういうもので、どこかの時代に何らかの理由でそうあるべきと決められてたときから変わらず執り行われているのだ。

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2018/04/28

世間では議員によるセクハラやら、はたまた総理大臣の知人への優先的な配慮があったのかどうかなどといった問題でマスコミが騒いである。今日の朝礼で、何でもいいので話したいことを話そうとテーマを決めたところ(ますいいでは毎朝、あるテーマについて二人一組になって話をするのが恒例となっている)、ますいいの韓国人スタッフのクォン君が北朝鮮大統領と韓国の大統領の歴史的階段に関する話をしてくれた。

ちなみにクォン君は韓国の大学・大学院で住宅建築を学んでおり、パッシブハウスに関する修士論文を書いている。論文を見せてもらったら、全く理解の出来ないハングル語の中に、韓国に伝統的に伝わるオンドル式の床暖房のような仕組みの図説などが出ていたりして面白かった。今では日本人の奥さんとの間に子供をもうけて、日本での建築家としての成功を夢見ているというから、是非そうなってほしいと応援している。

そのクォン君がである。
「僕はこの会談の成功に感動した。僕の亡くなったお父さんの親戚はまだ北朝鮮に住んでいて、その消息は不明である。この会談がきっかけとなり、南北が平和に統一することを期待している。」そんな話をしてくれたのである。

僕たち日本人は、敗戦国に生まれながらも、奇跡的な経済成長と平和の中で暮らすことが出来ている。そしてそのせいか、対岸の火事に関してはどうしても他人事として以上に受け止めることが出来ないようになってしまっている。シリアで何十人もの子供が犠牲になった、朝鮮の軍事境界線で銃撃戦があった・・・もしも日本での出来事だったら大事件のはずなのに、外国の出来事はまるで夢の中の出来事のごとく感じてしまう。朝鮮半島における両大統領の会談のニュースと、TOKIOの山口のニュース、いったいどちらが多く報道されているのか、である。

土曜日の朝、いつもよりちょっとゆっくりとした雰囲気の中で、でもとても良い刺激を受けることが出来た朝であった。スタッフの真剣なまなざしには感銘を受けることが多いけれど、いつもとはちょっと違った角度からの思いを投げかけられたような気がした。

2018/04/26

14時過ぎ、東京都新宿区にあるリビングデザインセンターオゾンにて家づくりのご相談。東京都墨田区に住む60代のTさんとその奥様、そして奥様の親族が一緒に暮らすという計画、つまり「集まって住む」場所をいかにして作るかというご相談であった。親族が集まって住むというシチュエーションはとても増えている。そして今回のように初老のご家族が集まって暮らすケースも、とても増えているように思う。事実ますいいでもこのようなケースにおける暮らしの場の設計を何度もやらせていただいた。そして、人生の経験をたくさん積んでいる方々が集まって暮らすことの意義も難しさもそれなりに理解できるようになったつもりである。こうした計画では個人のプライバシーの確保と、暮らしの中での共助の場をいかに上手に分けるかがプランを進めるうえで最も気を付けなければいけない。結局うまくいかなくて別居・・・なんていう結末にならぬ住宅にしなければいけないのである。

夜、東京都板橋区にて計画中のSさんの家の打ち合わせ。いよいよ実施設計の段階に入ろうかという部分で、再度計画全体のご説明をさせていただいた。21時ごろまで。

2018/04/25

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

13時過ぎ、埼玉県川口市にて10年ほど前に作った住宅のメンテナンス相談へ。この住宅は川口市にあるますいいの事務所から歩いて10分ほどの近所にある整骨院兼住宅である。木造3階建てということで、外壁には無塗装版のサイディングにジョリパット左官仕上げを作用し、サイディングメーカーのひび割れ保証を利用した。玄関の横にはアクセントに無垢材の羽目板を貼っている。この木は準防火地域でも施工できるように不燃処理をされているもので、少々高価だけれど優しい雰囲気を生み出す効果を狙って採用したものだ。10年目のメンテナンスである。一部傷んでいる部分もあるので、これから先ずっと住み続けていただけるようにお直しさせていただくつもりだ。このたびご結婚されたとのことも、とてもうれしいお知らせであった。家というのもはこうしたドラマを重ねていく場所である。当時の設計を担当した山崎の考えを思い浮かべながら、原設計の意図を崩さぬようにメンテナンスを進めていきたいと思う。

今回のメンテナンスを経て無垢材の外部使用箇所のメンテナンスの重要性を強く感じた。外部に木を貼った場合は、やっぱり定期的に防腐剤を塗装したりのメンテナンスを行わないと、木の反りや割れがどんどん大きくなってしまう。品質管理をしてくれている池田さんによる木のメンテナンスガイド冊子を作製する予定だから、すでに暮らしている過去のクライアントにも配布しようと思う。

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